少年は剣の世界で城を上るようです 第八層
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ビビらんで亀んなれば大丈夫や。」
「……それが中堅層が、いきなりボス相手にやれたら苦労はしないんだがね。」
25層で"軍"がほぼ壊滅してから――させてから、の方が正しいが――出張って来な
かった副リーダーのキバオウが、いらん気合を入れて会議に参加して来たのだ。
で、前から盾持ちが少し心許無かったのを混ぜっ返して、ヒースクリフと
エリゴールが反対しているにも関わらず、中堅層の盾持ちを参加させようと
している訳だ。
「ふむ、ちょいいいか?」
「おー?どうしたシュウマ。」
「すごーく初歩的な質問で悪いんだが……。」
完全に会議が停滞した所で、大テーブルから離れて壁に凭れていたシュウマが
手を上げて、『ばかなの?しぬの?』と言った感じの目でキバオウを見ながら、
終止符を打った。
「その決定って今しなくてよくない?偵察終えてから欲しいなら集めりゃいいし、
こないだみたいなボスならいらないって話だろ。視察部隊見繕うって話を
何時まで長引かせるんだ、テメェは。」
「せ、せやけどこの後も絶対欲しくなるやろが!そんなら今の内に集めといた方が
ええに決まっとるやろ!」
「ならまず"軍"の中から見繕ってから案出して欲しいもんだ。出せるならだけど。」
「お、おどれ死神ぃ……!」
へっ、と馬鹿にされて顔を真っ赤にするキバオウ。しかし続く言葉が見つからず、
苛立たしく足を組んで『まぁええわ』と言った所で話はひとまず終わった。
その後先遣隊の編成は僅か十分足らずで終わり、解散となった。
・・・何故かシュウマ達が選ばれ、全員から『倒すなよ!』と念を押されてた。
そして――――
………
……
…
「はぁぁぁぁあ〜〜………もう飽きた。ヒースクリフ。盾が足りなきゃ俺らが
入る。アリアのバフがありゃそこらのタンク並みに耐えられるし。」
「ふむ、助かる。ではそのように。」
「「「へ?」」」
三日後。ボスの偵察を終え、ついに討伐部隊が編成された。
・・・結果的には対策を立てられたのだが、攻撃重視のボスだった事もあり、
またしても盾持ちが足りるだの足りないだのと会議が紛糾してしまい、ダレにダレて
三時間。通常30分もあれば終わるモノだったせいで、DDAと軍とで一触即発に
なりかけた会議は、最強二人の会話一発で終わった。
「ま、お前ら三人の防御スキルありゃ十分だな。任せるわ。」
「チッ。そんなら最初っから言やよかったやろが。」
「切り刻むぞモヤットボール。馬鹿の雑魚の尻拭いしてやったんだから感謝しろ。
じゃ、また明日。」
「なっ、だっ、誰
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