少年は剣の世界で城を上るようです 第七層
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にだぞ?迷宮区に潜ったら、突発性のエリートに襲われてな。
逃げ切れねぇで戦って、勝った時のHPの残りが400でな。このアクセで上がるのが
丁度同じ数値だった、ってぇそれだけの話しだよ。」
重い話しを何でもない様に話すシグさんだけど・・・共通タブを設定するのは
余程仲のいい友達でも稀で、恋人まで行かないけれど仲の良い男女が設定するものだ。
それって、つまり・・・。
「野暮な勘違いすんなよアスナ嬢ちゃん。あいつとはホントに、ただの腐れ縁ってだけ
だったんだ。だが……そうだな。いつまでもここに縛っておく訳にもいかねぇのも確かだ。
だから交換だ、アリア嬢ちゃん。」
「・・・こうかん?なにと?」
「こいつは俺にとって二番目に大事なもんだ。だから、嬢ちゃんの二番目に大事な
もんと交換。どうだ?」
「無理。」
即答!?今日二回目の事だけれど、私も、当然シグさんも目を見開いて凍り付いた。
ちょっとこわ・・・じゃなくて、無理に頼んでるのはこっちなのにそんな・・・。
と、思わず口を挟みそうになったところで、声を出せなくなった。
「・・・わたしの、二番め、"わたしの命"。だから、だめ。」
「ほぉ。じゃあ一番目とか三番目はどうだ?」
「一番は、"みんなの命"にきまってる。三番めは・・・・・"ごはん"?」
「「ブフゥッ!!」」
「・・・・なんで、笑うの?」
ジットぉとこっちを睨んで来るアリアちゃん。い、いや、だって。
命とか形見とかって話してたのに、いきなり"ごはん"って・・・!
ほ、ほら、シグさんだって爆笑してるじゃない!?
「どぅあっはっはっはっはっは!!成程なぁ、飯か!ああ、飯は生きてく為に
必要だわなぁ!!ああ、確かに全部貰えんな!よし、仕方ない!いいぞ持ってけ!」
「かるっ!?」
「・・・ん、ありがと?」
「いや良いって事よ。………違うな、ありがとよアリア嬢ちゃん。ふっふっふ、
まさかあいつと同じ事言う奴がいるたぁな。ああ、すっかり忘れてたぜ。
誰かの為に頑張るのが、あいつだったな。」
「・・・??」
「気にすんな、ほれ。」
一応会計(と言っても0コルでだけど)を済ませると、ポイッと髪飾りをアリアちゃんに
放った。え、えぇええぇえ・・・形見って、形見って、もっとこう・・・ねえ?
と顔に出ていたらしく、シグさんはニカッと笑って答えてくれた。
「いいんだよ、所詮は物だ。良く言うだろ?思い出はここにあるってな。」
「そ、それはそうですけど……。」
自分の胸を指差して、凄くサッパリした表情のシグさん。うぅぅん、私には
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