少年は剣の世界で城を上るようです 第七層
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半分以上・ボス間の前まで埋め、"二刀流"の習得度を
100までカチ上げた。ついでにボスを見ようと提案したのだが、残る三人に反対され渋々街に
戻った。そして折角の最前線街だからと、全員で飯でも食って行こうとしたら―――
「「「あ。」」」
「あらアスナちゃん、こんばんは。お付もいないなんて珍しいわね?そんな可愛い格好で私に
ナンパして欲しいのかしら?」
「こ、こんばんはノワールさん。それはお断りします。……お揃いでどうしたんですか?」
転移門前で、ボス攻略戦以来会っていなかった栗色の髪の美少女とバッタリ出くわした。
いつもは白と赤を基調にした騎士服風の鎧を着ているのだが、
今はクリーム色の肩が出るカーディガンと白いフレアスカート、月光を思わせる真っ白な
生足には低いヒール付きの靴を履いている。
ノワールがナンパして居なかったら俺がナンパしていた所だ。・・・まぁ、とある事情で
嘘なのだが。
「いや、49層のマッピング終わったし飯でも食って行こうかなーって、あ。
アスナに渡しとくから、ヒースクリフとかにでも渡しておいてくれ。」
「あ、はい、ありがとうございま……って、マッピングが終わった!?
今日の夕方の時点で半分以上残っていた筈では………埋めたんですね。そうですか。」
ガックリと項垂れたアスナに巻物化したマップデータを渡して、とある事情である横を
チラリと見る。当然そこに居るのは、俺の手を握るアリアだ。とは言えども、機嫌は誰の
眼からも分かるほど頗る最悪。・・・まぁ、これがその事情な訳で。
栗色の髪、美少女、名前と同じなのはこの三つだけで、性格も見た目も全くあちらの
"明日菜"と違うのだが、どうも毛嫌いしているのだ。それをあちらも承知しているので、
ノワールと話しつつもこちらをチラチラ気にしている。
しかし悲しいかな・・・・それもアリアを苛立たせる要因の一つなんだよなぁ・・・。
「あ、あの、アリアちゃ「パパ、いこ。」あっ……。」
「こらこらアリア、だからそういう態度とっちゃダメだって何回も……。
あーもう、分かったって。ごめんキリト、アスナ。食事はまた今度な。」
「き、気にしないでくれ。またな。」
「・・・・・ん。」
アスナに話しかけられるや否や、体を傾けてまでその場を離れようとする。
止めても更に力を強め聞かないので仕方なく二人と別れ、家のある"ミーシェ"に転移する。
家に入ると真っ直ぐ走ってソファに飛び蹴りを食らわせ宙返り、そのまま仰向けに着地して
足をバタバタし出す。・・・・・どんだけ嫌いなんだ。流石にアスナが可哀想なんだが。
――――――
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