少年は剣の世界で城を上るようです 第七層
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H。ザザにジョーまで引き連れて酒飲みとは、風情がありすぎじゃないか?」
「ゲェっ!し、"死神"!?テメェなんで!?」
「Wow……まさか俺達の"隠蔽"を見破るとはな。流石、SAO最強プレイヤー様。」
会場から少し外れた森に入った所。キリトかと突っ込みを入れたくなる
お揃い隠蔽付黒マントを被った三人組・・・殺人ギルド"笑う棺桶"
の
リーダーと幹部二人に、ケーキを持って声をかける。フードから僅かに覗く、
骸骨仮面を装備したのが"赤目のザザ"。目の部分が丸く刳り貫かれたズタ袋を
被ったのが"ジョニー・ブラック"。そして、いつもとあまり変わりない姿の"PoH"だ。
「買い被りすぎだよ。あくまで最強はヒースクリフ団長様、ってね。」
対隠蔽用スキル"看破"も持っていない俺が何故こいつらが居るのを分かったかと
言えば・・・まぁ勘だ。ここはモンスターこそ弱いもののフィールドと安全圏の境が
分かり難い上、安全圏が異常に狭いと言う珍しい層であり、尚且つ盛大なパーティ後である。
『誤って圏外に出てしまう空気の抜けた高レベルのプレイヤーが居たらラッキー』、
と言う訳だ。それをこいつらが逃す訳が無い。尤も、ラフコフの最上位三人が
来るとは思いもしなかったが。
「ま、今日の所はノワールお手製ケーキだけで勘弁してくれ。お前らだって、機嫌の
悪くなった俺を相手にはしたくはないだろう?」
「Hu〜……俺等三人を前に言うねぇ。だがお前の意見も一理あるし、こいつの手前もある。
ケーキ貰って帰る事にしよう。」
「……"死神"。この恩、一生、忘れんぞ。」
「はっは、今度ともウチの妻をご贔屓に。今度は家で酒でも飲みながら語ろうぜ。」
「俺は、人見知り、だ。遠慮、する。」
非常に残念な声で俺の誘いを断り、ケーキ1ホールを受け取ったザザはスキップで去り、
それにおっかなびっくりジョーが続く。二人が森の暗闇に消え、見えなくなった所でPoHも
歩き出したかと思ったら、思い出した様に振り返った。
「そうだ"死神"。あの話考えてくれたか?」
「あー……アレなぁ。パスパス。お前の考えには同意するけど、俺はゲームを
楽しみたいだけだ。それと前も言ったろ?人の名前を呼ばない子とは遊びたくない、ってな。」
「くっくく、名前を呼ぶなんて友達みたいじゃないか。おぉお……気持ち悪い。
しかしそれは残念。お前の呼び名は俺のギルドにあってこそだと思ったんだが……。
気が変わったら教えてくれ。」
楽しげに、憎々しげに嗤いながらPoHは
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