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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story8 妖精の背徳
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」
まるで友人のようにキャンサーに言葉を交わすコテツ。それに何の疑問も持たずに答えるキャンサー・・・どう考えても、ツッコまずにはいられない状況だ。
(まただ―――――・・・)
そして、こういう状況はこれが初めてではない事にルーシィは最初から気づいていた。
以前【モミジ山の巨大生物討伐 80万J】というクエストに最強チームで行った時、その山に住むゴバイロンを倒そうと黄道十二門の1体、金牛宮のタウロスを呼び出した時も、
『あ、タウロス!相変わらず元気そうだね。』
『コテツ
さ
(
・
)
ん
(
・
)
も、
MO
(
もー
)
元気そうで何よりです。』
この時もルーシィは透かさずツッコミを入れた。この2つ以外もあるが、書いていたら一向に終わらないのでここで
強制終了
(
シャットダウン
)
しよう。
モミジ山の時は聞きそびれたが、ルーシィは今回星霊を呼び出したら絶対に聞こうと思っていた事を聞くことにした。
「ちょっとキャンサー!何でコテツに“殿”付けで呼んでるのよ!?キャンサーだけじゃないわ!タウロスは“さん”付け!バルゴは“
彦
(
ひこ
)
”!
あ
(
・
)
の
(
・
)
アクエリアスなんてアンタに“敬語”で喋ってたじゃない!」
問われた当の本人達はきょとん、とした顔をしていた。そのあどけない表情にルーシィは面食らうが答えが返ってくるのを待っていた。―――――が、その待ち時間は全て水の泡になった。
「ひょっとしてルーシィ、僕に
嫉妬
(
ヤキモチ
)
?」
「えっ?」
「そっか〜。
契約者
(
オーナー
)
のルーシィより、身分が上、みたいな呼び方を星霊達にされると
嫉妬
(
ヤキモチ
)
しちゃうのか〜。」
「ち、違う!そんなんじゃ・・・」
「アハハ!別に隠さなくても良いのに。ねっ、キャンサー?」
「エビ。」
「キャンサーまでェ!?ホントに違うんだってばー!」
話の内容がいつの間にかズレてしまっている。
ルーシィはコテツとキャンサーの勘違いを必死に否定するが2人は聴く耳を持たない。
「星霊魔道士って、嫉妬深いのね。」
「嫉妬ーっ、深いーっ、奴はーっ、嫌われーっ、ちゃうよーっ。キャハハーっ!」
「もーっ!だから違うってばーっ!」
仕舞いには敵であるはずのチェルシーとグラミーにまで勘違いされ、この2人の誤解も必死に解かなければならなかった。
「後で「まだ
あ
(
・
)
の
(
・
)
事
(
・
)
は誰にも言わないで」って皆に伝えてくれるかい?あ、もちろんルーシィにも言っちゃダメだからね?」
「了解しましたエビ。」
キャンサーの右肩に手を添えたコテツが、キャンサーの耳元で何かを囁いた事にルーシィが気づく事は無かった。
(ルーシィ、心配は要らない。必ず分かる時が来るから。いつか、きっと―――――。)
心の中でルーシィに呼びかけ、コ
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