四十話:ぶつかり合う想い
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た時、突如として槍と拳のぶつかり合っている部分から金色の光と歯車が解き放たれる。そのことに驚いたのもつかの間、イッセーとルドガー、そしてその場で勝負を見ていた全員が意識を失ってしまう。
「………あれ、どこだ、ここ? というかルドガーとの勝負はどうなったんだ!?」
イッセーが目を覚ますとそこは見知らぬ誰かの部屋であった。しかもあたりを見まわして見ると自分達グレモリー眷属だけでなく黒歌やルフェイおまけにアーサー達までいた。その事に驚きを感じつつ取りあえず全員を起こして回る。
そして全員を起こしたところでようやくベッドで眠る人物に気づく。ベッドの上で寝ていたのはルドガーであったのだ。その顔つきが少し自分達の見慣れているルドガーよりも大人びているような気がしたが取りあえず、ルドガーも起こそうと声を掛けようとしたところでルドガーが跳ね起きる。
『はあ…はあ……また、あの夢か……』
「ルドガー、大丈夫か?」
恐らくは悪夢でも見たのであろうルドガーに取りあえず心配して声をかけるがルドガーは無視というかまるで聞こえていないように自分達に見向きもしない。その事に疑問を覚えながら再び声をかけようとしたところで足元から一匹の丸々と太った猫が現れてルドガーを見て餌をくれと言わんばかりに鳴いた。
『ルル、兄さんには貰ってないのか? そう言えば今は何時―――やばっ!?
クランスピア社の試験に遅れる!』
時計を見た瞬間に顔を真っ青にし、ベッドから飛び降りてそのまま真っ直ぐにドアに―――ドアの真正面に立っていたアーシアに向けて駆け出すルドガー。その様子に思わず危ないと思いルドガーを止めようとするが―――
「え?」
ルドガーはそのままアーシアをすり抜けてドアの向こう側へと消えていってしまったのだ。そのことに先程からここはどこかと考えていた黒歌がある仮説をだす。
「ここってもしかして……ルドガーの記憶の中?」
彼女達はそうして知ることになる。彼の人生を、過去を、そして―――残酷な真実を。
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