8部分:第八章
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ういえば軍艦マーチも」
「同じだよ、日本人が教えてくれたんだ」
「それでイギリスと戦ってたんだ」
「イギリス人も立派だった」
彼等にとって圧政者であって敵であった彼等もだというのだ。
「とてもね」
「悪い奴でも?」
「そう、騎士だった」
このことは否定しなかった。イギリスも。
「そのこともしっかりと覚えておいてくれよ」
「うん、僕忘れないよ」
曾孫は曽祖父の今の言葉にも頷いた。彼のその顔を見て笑顔になっている。
「絶対にね」
「約束だよ。じゃあ行こう」
「うん、パレードにね」
「行こうか」
ここまで話してだった。二人はそのパレードの方に向かうのだった。演奏されているのはその日本軍の歌だ。ミャンマーの青い空で戦った彼等の曲だ。演奏に使われているのはイギリスの楽器だった。武士と騎士はまだこの国に残っているのだろうか。
武士と騎士 完
2010・7・28
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