異変
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血か何かで気を失っていたからここに運んだことを告げると、さっきのは幻覚でも見たのだと納得した彼女は感謝の言葉を言ってきた。
その際、遠くから一匹の猫がじぃ〜っと見てきているのが見えた。が、別に構う理由もないので放っておく。はやて達の所に戻る最中、猫もさっさとどこかに行ってしまったから、多分見慣れない人間が来たことで様子見をして警戒していたのだろう。
「はやて、もう二人も十分反省したはずだ。いい加減食事にしよう」
「せやね。じゃあ最後に二人とも、次から突発的な行動は控えるように! わかったか?」
『イエス! マム!!』
説教されていた二人がきちっとした姿勢で妙に目をぐるぐるさせながら敬礼していた。……こっちも何とかしておかないとダメそうだな。
なお、介抱した女性の知り合いらしい巫女がおれを見るなり、どういうわけかしきりにお守りを持つことを勧めてきた。それで必要ないと告げたにも関わらず、彼女は「じゃあ貧血の知り合いを助けてくれたお礼って事でお願い!」と言い、強引に彼女自作のお守りを持たせてきた。
ジュ〜………。
「と、特別性のお守りが……焦げちゃってる!?」
なんかおれが手にした直後、お守りの中心から白い煙が発生しながら徐々に白く、というより脱色していき、1分も経たぬ内にお守りは完全に真っ白に焼け焦げ、灰のようにボロボロと崩れていった。それで彼女は「こ、今度リベンジを果たすから待っててね! 絶対!!」とか言っておれから了承も得ないまま境内に走って行った。なんなんだ、彼女は。というか、おれの運気は神力をも凌駕するほど悪いのか……。
一方、とある使い魔猫姉妹。
[おかしい……どうしてアイツには認識阻害が効かなかったの!? もう一方の魔導師と使い魔にはバレなかったはずなのにどうして……! 八神もたった一日でアグレッシブな性格に変化しているけどアレはある意味元々だった気がするから置いといて……。アリア、アイツはあの時の男を追っているようだから、一応“闇の書”が目的ではなさそうよ]
[そう……でも八神の傍に部外者がいるのは頂けないわ。彼の目的は謎の男らしいから、こっちで居場所を見つけて何とか伝えてやれば案外簡単に出ていくかもしれない。魔導師と使い魔は私達で何とでもできるけど、彼のような不確定要素は放置しておくのも危険よね……]
[それにこの街に落ちたロストロギアも、対処に当たっている子達が一歩間違えれば計画以前の問題に発展しちゃうから、ずっと隠れて見過ごす訳にもいかないか……]
[闇の書が動き出すのは恐らくもう少し後だから、今は放置しても問題ないはず。お父様も含めてこっちはしばらく仕事が空く時間が無いから、ロッテ、しばらくそっちは自己判断で任せるわ]
[了
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