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リリなのinボクらの太陽サーガ
暗黒の戦士
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とう……!」

「っていうかすずかも、私がアンタを吸血鬼だと知った程度で恐れる安っぽい友達だと思ってんじゃないわよっ!!」

「いったぁ!? ず、頭突きしないでよ……」

「ぅ〜〜〜!! だ、だって手も足も縛られてるから、頭突きしか喝入れる方法無かったのよ……!」

「それでアリサちゃんも悶絶してたら色々台無しなんだけど……」

自分から放った頭突きの痛みで目がうるんでいるアリサと、自分のコンプレックスを受け入れた事と頭突きのダメージで涙目のすずかの様子を見ていると、初めて会った頃のひまわり(ザジ)を思い出す。カーミラ同様、魔女と蔑まれていたアイツも今では星詠みの力でサン・ミゲルの人々を守っている。人から異端視された力が人を守る。これも一つの慈愛と狂気か。……“ひまわり”はともかくカーミラの事を考えたからか、この男達に言いも知れない苛立ちを抱いた。

「バケモノ相手になかなか美しい友情だが、どちらにせよお前達のたどる運命は変わらないぞ。俺達がお前達のような金蔓を身代金をもらったぐらいで手放すと思うか?」

「なっ!?」

「そ、そんな……!?」

外は既に夜だが出来るだけ視界を抑えておこう。月光魔法ブラックサン!

「さてさて、これからお前達でどれだけ稼げるか見物――――!?」

かつて暗黒城で使用したように倉庫内を闇で覆い、おれは男たちの中心に向かって跳躍。着地と同時に暗黒の世界に目が慣れていない奴らを、銃を使われる前に叩きのめす。

「な、なんだ!? 何かい―――ぐはっ!!」

「くそっ! どこに潜んでいやが―――うぐっ!」

「や、やめろ! やめてくれ!! ぎゃああああ!!」

元々クイーンの下で暗黒少年として育てられていた頃、暗黒銃が使えるようになる前は様々な戦闘術を身に付けて鍛えていた。ハートの紋章を手にしたジャンゴほど徒手空拳を極めてはいないが、暗闇で動揺する程度の相手に暗黒銃を使うまでも無い。
ブラックサンの暗闇が薄れて倉庫内の様子が見えるようになると、リーダー以外の男たちがいつの間にか地に伏していた事におれ以外の者は驚き、リーダーの男は突然現れて部下を倒したおれの姿を見て咄嗟に懐から小型の銃を取り出した。

「な、何者だ貴様は!?」

「フッ……おまえのような輩には、名乗る気すら起きん」

「チッ、生意気なガキだが銃を前にしてそれだけ言えるとは、ずいぶん度胸があるようだな。ま、ここがバレた以上逃がす訳にもいかんから死んでもらうが」

「銃を使えるだけでもう勝ったつもりか? その程度でおれを御せると思うな」

「貴様こそ、部下どもを倒した事で自信過剰になっていないか? ならこの俺を甘く見過ぎだ! 死ね! 小僧!!」

ドンッ!

男が発砲するのと同じタイ
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