2ndA‘s編
第十五話〜最後の攻防〜
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したバインドによりその動きを止められた。
それは異常という一言に尽きる事象。魔力でできた弾丸を同じく魔力でできたバインドで拘束するというのは、高度な技術以前にまず不可能な芸当であるからだ。一歩間違えれば魔力どうしの干渉で炸裂するような防御方法など誰もやろうとしないのだから。
『索敵』
短いシステム音声で人型がライを探している事を告げる。そしてその答えはすぐに表された。
「とった」
バインドで止められた槍のすぐ後方。槍を追いかけるように飛ぶことで、ライは障壁の内部に潜り込んでいた。
『プロテ――――』
障壁の内部に新しい障壁をはろうとした人型であったが、それよりもライの行動の方が早かった。
構えたヴァリスの銃口を静止している槍に向け、その引き金を引く。ただそれだけ。
そしてその単純な操作により打ち出された魔力弾は槍と接触する。
「『――――――』」
人型が展開し直していた球形の障壁内で音が消える。
その瞬間にライが感じていたのは、全身を突き抜けるような衝撃と、未だに腹部から這い登ってくる激痛であった。
その爆発により、球形の障壁は風船のように破裂し、ライはその爆発によって撃ち出される弾丸のように海面に向けて急降下して行く。
落ちていく中、爆発により眩んでいた目がかすかに写しこんだのは、吹き飛んでいく人型と空中に展開された白銀のベルカ式魔法陣であった。
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