18協力
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次の日イリナ達を探し俺だけ(木場は学園に残らせた)街を歩いていると見覚えのある二つのローブが見えた
「え〜、迷える子羊にお恵みを〜」
「どうか、天の父に代わって哀れな私達にお慈悲をぉぉぉぉぉ!」
路頭で祈りを捧げる白ローブの女性二人、通り過ぎる人も奇異の視線を向けていた
あいつ等、こんな所で物乞いをやっているんだ・・・?
「なんてことだ・・・これが超先進国であり経済大国日本の現実か。
これだから信仰の匂いもしない国は嫌なんだ」
「毒づかないでゼノヴィア。
路銀の尽きた私達はこうやって、異教徒どもの慈悲なしでは食事も摂れないのよ?
ああ・・・パン一つさえ買えない私達!!」
「こうなったのはイリナがその絵画を購入したからだろ!」
見れば2人のそばにはお世辞にも上手いとは言えない絵画があった。
「何を言うのよ!この絵には聖なるお方が描かれているのよ!展示会の関係者もそんな事を言っていたわ!」
「誰だか解るか?私には誰一人脳裏に浮かばない」
絵に描かれているのは頭の上に輪っかがあるだけの聖人っぽい人、背景には赤ちゃんの天使がラッパを持って宙を舞っているだけ。
あれはないなぁ
(そういえばイリナ、意外とバカだった・・・)
「まったく、これだからプロテスタントは異教徒だと言うんだ!」
「何よ!カトリックの方が異教徒じゃない!」
今度はギャーギャーと喧嘩始める2人、面白そうだしもう少し見て見るか。
「・・・やめましょう。」
「・・・そうだな。」
喧嘩しても腹が膨れるわけでもないとわかったのか2人は喧嘩をやめる。
そして、イリナが何かを思いついたような顔をする。
「そうだ!異教徒を脅してお金を貰うってのはどうかな?異教徒相手なら主もお許しになると思うの」
「寺とやらを襲撃し賽銭箱を奪うのか?うーむ・・・」
今度は、物騒な事を言い出した。
本当にやりかねないので、ここで阻止するか。
「お前たちはいつから馬鹿になった?」
「「ッ」」
かなり驚いてるな
「飯まだならファミレス行かないか?」
「いいの?」
「師匠として当然だ」
俺はイリナとゼノヴィアを連れファミレスに入った
ガツガツ、パクパク、モグモグ。
「うまい!日本の食事はうまいな!」
「うんうん!これよ!これが故郷の味なのよ!」
よほど、お腹が空いているのか二人はファミレスのメニューを全て頼み勢い良く食べている。
本当にキリスト教本部は何を考えてるんだか
「我が師、先日はすまなかった」
ゼノヴィアが謝ってくる
「ああ、俺もやりすぎたと思ってるから気にするな」
「もうほんとよお兄ちゃん。『天翔・紅』
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