暁 〜小説投稿サイト〜
本当の強さ
2部分:第二章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
大佐は一瞬だが言葉を詰まらせた。しかしそれでも何とか無理をしたような感じで言葉を出したのだった。その出された言葉は。
「特攻隊だ」
「特攻隊・・・・・・」
「そうだ。神風特攻隊だ」
 それだというのだ。劣勢は明らかになった日本軍が考え出した戦法だ。自ら敵に突っ込みまさに己もろとも敵を倒す。それだというのである。
「その部隊が鹿屋に集結しているのだ」
「特攻隊がですか」
「行ってくれるか」
 大佐はあらためて彼に対して告げてきた。
「彼等のところに」
「彼等は死にに行くのですね」
「間違いなく生きて帰ることはない」
 返答は当然のことだった。何しろ爆弾を抱いて敵に突っ込むのである。助かることは絶対にない、それがはっきりとしている戦法なのである。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ