妖精女王の明日
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エルザ「アルト・・・」
アルト「やめろってエルザ!!頼むからぁ!!」
頬に添えられたエルザの腕を握るアルト
エルザ「私はフェアリーテイルなしでは生きていけない、仲間のいない世界など考える事もできない・・・私にとってお前たちは、それほどに大きな存在なのだ」
アルト「エルザ・・・」
エルザ「私が皆を救えるのなら何も迷う事はない、この体など・・・くれてやる!!!!」
握るアルトの腕を払い、両手を広げ水晶の中へ全身を放り込むエルザ
アルト「エルザ!!!!出てこいエルザ!!!!」
エルザ「アルト・・皆の事は頼んだぞ」
水晶を叩くアルトだったが、エルザはどんどん水晶の奥へと進む
そして、片目にわずかな涙を溜め、優しい表情で言った
エルザ「私はいつもお前たちの傍にいるから」
アルト「エルザーーーーー!!!!!」
夜空にアルトの叫びが木霊する
次の瞬間、エーテリオンは凄まじい暴風を引き起こし、爆発を起こすことなく空の彼方へ消え去った
竜巻のように渦を巻いて、エーテリオンの魔力は消滅したのだった
◆◇◆◇◆◇◆◇
エルザが次に目覚めた場所は真っ白で何も無い世界だった
先ほどまで身にまとっていた装束とは違い、とても清楚な白いドレスを着ている
エルザ「(ここは・・・!!?)」
天も地も見当たらない世界にいささか戸惑いつつも、冷静に自分がおかれた状況を見つめなおす
エルザ「(エーテリオンの中!!?・・いや・・違う・・・もっとあたたかくて・・・)」
ふと、足元に目を向けるエルザ
そこには冷たい雨に打たれ、重苦しい雰囲気ただよう葬式が行われていた
エルザ「!!」
黒い喪服を身にまとい、葬式に参列しているのはフェアリーテイルのメンバーたちだった
エルザ「(そうか・・・私は・・・死んだのか・・・)」
全てを悟ったエルザは申し訳なさそうに目を細めた
自分の墓の前に立ち、涙を流している仲間の姿を見るのはとても辛い事だ
マカロフ「彼女・・エルザ・スカーレットは・・・神に愛され、神を愛し・・・そして我々友人を愛しておった・・・」
雨に打たれながらも、平静を装い、言葉を並べるマカロフ
マカロフ「その心は悠久なる空より広く、その剣は愛する者の為に気高く煌めき、妖精のごとく舞うその姿は山紫水明にも勝る美しさだった・・愛は人を強くする・・・そしてまた人を弱くするのも愛である」
感情を押し殺すマカロフだったが、徐々
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