マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0909話
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』
本陣の中に向かって魔法を放つ。
魔力をそれ程に込めていなかった為に、威力自体はそれ程高くはない。
……もっとも、それはあくまでも俺自身の認識としてだ。
騎士達にとってはその程度の炎でも十分な脅威だったらしく、着ている甲冑が溶けて肌に張り付き、同時に炎によって身体を炙られ、10人程が悲鳴を上げながら地面を転がり回る。
「ふん、自らの罪を悔いてそこで藻掻き苦しめ」
ここまでされれば、さすがに向こうとしても俺をただの獲物とは見られなくなったのだろう。こちらを囲むようにして槍や武器を構え……
瞬間、飛んできた炎の矢に小さく驚きの目を向ける。
だが、それはあくまでも魔法の存在に驚いたのであって、この程度の魔法はシャドウミラーでも普通に使える者がいる。
術式自体は色々と違うのだろうが、ともあれ俺に向かって放たれた炎の矢は魔法障壁によりあっさりと霧散させられる。
それに驚いたのか一瞬動きが止まったが、すぐにまた炎の矢が1本、2本、3本、4本と放たれる。
「馬鹿が」
そもそも俺は混沌精霊だとは言っても、メインは炎だ。そこに影やら何やらが組み合わさっている形で出来ている以上、俺にとって炎というのは寧ろ糧にしかならない。
「もう少し芸を凝らして欲しいものだな。例えばこんな風に」
パチンッと指を鳴らすと、こちらを包囲している騎士達に向かって差し出された俺の腕が白炎と化し、獅子や虎、牛、狼、熊といった炎獣が多数生み出される。
「っ!? はpkじゃpjか@tjsk46あ!」
それが余程に予想外だったのか、周囲では騎士や魔法使いが皆数歩後ろへと下がっていく。
それでも逃げ出さない辺り、まだどうにかなると思っているのだろう。
「……いけ。ただし、なるべく殺すな。向こうの情報を絞り出す必要もあるし、なにより向こうの世界の魔法に関しては興味深い」
俺の視線の先にいるのは、杖を持った魔法使い。
先程俺に向かって炎の矢を放ってきた奴だ。
あの魔法使いに関しては生かして捕らえておきたいが……さて、どうしたものだろうな。
つい先程までは怒りで気が狂いそうになっていたが、それが1周して寧ろ冷静になってしまった自分に驚く。
勿論、このまま逃がしてやるような真似はしない。ホワイトスターに土足で上がり込んできた罪はこいつらに……そしていずれはあの門の向こうにあるだろうこいつらの国に、これでもかという程に支払って貰う予定だ。
そんな風に考えている時だ。突然俺を包囲している向こう側から数人の騎士……いや、どちらかと言えば傭兵とか戦士といった雰囲気の者達が3人程走ってくるのが見える。その表情に浮かんでいるのは恐怖と混乱。
後ろを確認するのも恐ろしいとばかりに真っ直ぐこちらへと向
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