12レーティングゲーム
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キンコンカンコーン。
鳴り響く学校のチャイム。これが開始の合図だろう。
◆
「さて、まずはライザーの『兵士』を撃破
(キャプチャー)
しないといけないわね。八名全員が『女王』に『プロモーション』したら厄介だわ」
リアス様がソファーに腰を降ろしながら呟き、朱乃さんがお茶の用意を始めた。
俺もリアス様の向かいの席に座っている。
「ぶ、部長、結構落ち着いていますね……」
イッセーが優雅に紅茶を飲んでいるリアス様に呟く。
「イッセー、戦いはまだ始まったばかりよ? もともと、『レーティングゲーム』は短時間で終わるものではないわ。もちろん、短期決戦
ブリッツ
の場合もあるけど、大概は時間を使うわ。実際のチェスと同様ね」
それからリアス様は、チェスの盤上のようにマスで区切られた学園全体の地図を取り出し、作戦会議を始めた。
作戦会議の結果、拠点として体育館を取る事になり、木場と小猫ちゃんがまず旧校舎と新校舎の間にある森へトラップを仕掛けに行き、トラップを仕掛け終わった後に、朱乃さんが森の周囲と空にライザー眷属のみに反応する霧&幻術を仕掛ける手はずとなった。
作戦会議に名前の出なかった俺とイッセーとアーシアだったが、ここでイッセーがリアス様に尋ねた。
「あ、あの、部長。俺はどうしたらいいんですか?」
「そうね。イッセーとヤマトは『兵士』だから『プロモーション』しないといけないわね」
「はい!」
元気よく返事するイッセーにリアス様がちょいちょいと手招きする。
「ここに座りなさい」
そう言われたイッセーがリアス様の隣へと腰を降ろし、さらに自分の太ももを指差す。
「ここへ横になるのよ」
驚愕の表情を浮かべるイッセーだが、
「よ、よろしくお願いします!!」
と頭を下げてリアス様の膝へ頭を置いた。
涙を流して喜ぶイッセー。
なんでも、悪魔として未熟すぎたために封印していた『兵士』の駒の封印を修行でレベルアップしたから少しだけ解放するためらしいがいいなぁ……。
「リアス様〜。俺にはないんですか〜?」
羨ましくなって尋ねる。
「あら? ヤマトは『兵士』の駒一個で転生しているんだし、力は封印していないわよ?」
そういうことではないのだが……
リアス様に頭を撫でられてイッセーが幸せそうな表情を浮かべる。
恨めしそうに指を咥えているとちょんちょんと膝を突かれた。
「私でよければどうぞ」
顔を向けると。いつの間にか隣へと腰へ降ろした朱乃さんが、ぽんぽんと人の膝を叩いて微笑んできた。
「いいんですか!?」
「はい。私でよければ
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