クリスマスデート
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「痛った〜っ!」
お尻から電流が走ったように感じた。
「ハハハ、これで1時間もすれば、貴様も……ライト人間……だ……?」
ムチに打たれたお尻をさする桃子に、イルミネーションプラスは勝ち誇って宣言したはずだったが、声のトーンは段々小さくなっていった。
そして、最後の方は少し弱々しくなっていた。
「お前、何ともないのか?」
これといった変化を見せない桃子に不安そうな声で訪ねた。
「お尻がものすごく痛いわよ!」
桃子はお尻を抑えながら吠えた。
イルミネーションプラスは驚きうろたえていた。
これは完全に想定外のできごとだった。
「おかしい……これは検討する必要があるな……」
本来なら、お尻を中心に光り始めるはずだった。
その光が体を覆って桃子はライト人間に変化するはずなのだ。
今まで何人もライト人間にできていたのに、イルミネーションプラスの攻撃を受けて何も影響を受けないというこの結果は初めてだった。
「仕方ない。勝負はお預けだ!」
そう言うとイルミネーションプラスは速攻で飛び去っていった。
「ま、待ちなさいよ!」
まさか逃げ出すとは想定していなかったので、そう言うことだけしかできなかった。
桃子にはイルミネーションプラスの後ろ姿を見送ることしかできなかった。
家に帰った桃子は汗をかいたので、とりあえずシャワーを浴びることにした。
さっきイルミネーションプラスの鞭で叩かれたお尻のことも気になっていた、というのもある。
「ムチで叩かれるなんて、そんな趣味ないのに〜」
そんな独り言を言いながらも脱衣所で服を脱ぎ始めた。
とりあえず汗を流す。
鼻歌を歌いながらシャワーを浴びて、浴室の鏡に映った自分の姿を見た。
「ん?」
何か違和感を感じた。
当然だが電気をつけて入っていたので気づかなかったが、お尻が少し光っているようなのだ。
一度電気を消してみるとお尻がうっすら発光していた。
「え〜っ!? どういうことぉっ!?」
とりあえず着替えもままならぬ状態でバスタオルだけまいて2階の自分の部屋に駆け上がった。
そして、今度は改めて部屋を暗くしてみて確かめてみた――
バスタオルをどけるまでもなかった。
まるでホタルのようにお尻が光っているのだ。
慌てて下着を着けて服を着てみた。
自分の持っている服で一番厚手だと思われるボトム類のジーンズを履いてみてもお尻が発光しているのがわかってしまう。
「こんな格好で外なんか出歩けないよぉ〜」
桃子は困ってしまった。
お尻を光らせながら学校になんかもちろん行けない。
それだけじゃない。冷静に考えてみると光っている部分が拡大してきているような気がした。
それに光が強くなっているような気がする。
「それって、つまりは私もこのままではライト人間になってしまうってこと
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