第四十四話
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てよくないか?
「なあ、部屋に戻ってもいいか?」
「・・・ねえ、寺西くん?貴方今回裏方として動くことが多いことは自覚しているのよね?」
?何を急に・・・
「してるけど?」
「なら、ちゃんと把握してないと困ることは分かってるのよね?」
「別に連絡してくれればいいだろ。行く場所と誰のやつをやるのかだけ」
「その場その場でいいわけないでしょ・・・」
呆れている伊空を見ながら、俺は名刺入れを二つ取り出して片方をしまい、第十五位としての名刺を出してから仕事用の連絡先に線を引いて伊空に渡す。
「それ、俺の普段使ってる携帯の連絡先。なんかあったらそこに連絡してくれ。どうにか対応してみるから」
「・・・ねえ、何で名刺入れが二枚もあるのかしら?」
「色々と立場ってもんがあるんだよ」
第三席としての名刺入れは、ライセンスと一緒に空間に穴をあけて入れておいた方がいいのかもしれない。そう思った俺はすぐに行動に移した。
「はぁ・・・とりあえず明日の予定だけど、寺西くんはこの人たちのフォローに回ってくれるかしら?」
「えっと・・・ん、了解。つっても早い段階ではやることないだろうけど」
「ふつうならそうなんだけど・・・この人たち、ちょっと奥義が特殊なのよね」
「面倒事を押しつけました、と。はいはい分かりましたよ」
そう言いながら俺は渡された紙の内容を携帯に打ち込んでいき、それが終わってから本を取り出す。
「じゃあ、俺は雪姫が起きるまではここにいるから何かあったら呼んでくれ」
「わかったわ。じゃあ、また食事の時に」
伊空はそう言ってから、作戦班を含むメンバーの下に向かい、入れ替わりで殺女とラッちゃんが入ってくる。
「ヤッホーカズ君、お疲れさまー」
「お疲れって言っても、俺疲れるようなことしてないんだけどな。ラッちゃんの方はどうだった?」
殺女は予選なしで進むためラッちゃんに尋ねる。まあ、席組みに予選なんてやらせても無意味なのは間違いないし、正しい判断だろ。
「一応、参加種目は全部突破したわ。それで・・・雪姫ちゃんは?どうしたの、それ?」
俺の膝を枕にして眠っている雪姫を指してそう聞いてくる。まあ、普通聞くよな。
「雪姫も全部クリアしたんだけど、最後のやつがかなりきつい内容だったみたいでな。疲れて寝ちゃってる」
「ふぅん・・・何で膝枕?」
「起きた時のリアクションが面白そうだから」
目の前でため息をつかれた。
「後はまあ、俺の肩にもたれかかるよりは体を休めるだろうしな」
「その理由がなかったら殴ってたかも・・・」
「それは勘弁、かな」
「それにしてもユッキー、ぐっすり寝てるね〜」
殺女が雪姫の顔を覗き込み、その頬をプにプにしながらそう言
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