第四十三話
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してあるから・・・まだ、札は残っている。
「式神生成。五行練成、急急如律令」
そのまま五行相生・輪廻を式神にして、放たれた式神に向かわせる。
当然、逃げ出そうとしたが・・・威力がでかすぎる一撃から逃れられる範囲がなかったので、消え去る。これで予選終了。所要時間二十秒。
「・・・もう退場しても?」
「あ、はい。どうぞ・・・」
係員から終了時間、ポイントなどが記された紙を受け取り、校章のハンコを押してから名前を書いて返し、そのまま退場する。
他の人がどんな結果になったのかも気になるし、早いとこ零厘の本部に向かうか。基礎を磨かせたから、予選は突破した人が多いと思うけど。
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「ねえ、寺西くん。最後に使った術について問い合わせが殺到してるんだけど」
「そこまでする物か・・・?」
帰ってくるなりそう言われた。
ったく・・・面倒なやつとかうるさいやつが来たか。
「まだどこの資料にも載ってない技だもの。当然でしょう?あの術、オリジナル?」
「ああ、完全に俺のオリジナル。とりあえず、術の公開とか登録とかはする気がないって返信しておいてくれ」
「・・・たぶん、それじゃあ納得してくれないと思う」
「なら、問い合わせは光也まで、って感じで頼む」
そう言いながら他の予選の結果がどうなったのかリストを視る。
・・・ま、こんなもんかな。全選手が突破したわけじゃないみたいだけど、例年に比べれば多い。
「それにしても、やることを変えるだけでここまで変わる物なのね」
「まあ、当然だろ。確かに試合で勝つためには奥義だとかその辺を磨いた方がいいんだけど、そっちにばかり力を注いでたら肝心の予選を突破できない。例年呪術学園の予選突破者が多いのはそれが理由だよ」
そして、基礎ができている人間と言うのは応用の術や奥義についてもその精度が上がる。かなり地味だから分からないことも多いのだが、それでも確かに違いがある物なのだ。
「・・・念のために聞いとくけど、予選で切り札切ったバカはいないよな?」
「もしいたとしたら、寺西くんが使った術なんかよりもそっちの問い合わせが殺到してるわ。私だって、どうやってこんなものを作ったのか聞きたいもの」
そう言いながら、伊空はポケットから三枚の札を取り出す。
「これ、呪術の歴史が変わるような代物よ?」
「ような、じゃなくて歴史が変わる物だよ。俺が作ってるオリジナルの術の中にもそういうのはあるけど、それとは比べ物にならない」
「それでも、公開する気はないのね?特許を取ればかなりの収入になると思うけど?」
「公開はしないけど、特許はもう取ってあるよ」
光也を使ったので、どこにも公開せずにやってある。さすがにそ
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