第四十二話
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
・」
「・・・使うのは、本当に必要になった時だけにしましょう」
「ああ。・・・ついでに、凉嵐が渡されてたあれも、だな」
今回、一輝が「作ってみた〜」とか軽いノリで作り、殺女以外の全員に三枚から五枚ほど配った札。
内容を聞かされた時は、まず自分の耳を疑った。一つ目の切り札を個人的に教えてもらった時も驚いたが、それ以上の衝撃であった。
次に、一輝の頭を疑った。たかが学生同士の大会で、何でここまでの物を準備するのか、と。闇口光也との個人的な繋がりを利用して危険のない技術として認定されながらも、一切公開されないというおまけつきで。
「「はぁ・・・無事に終わるといいなぁ・・・」」
この苦労を共感できるのは、現時点では凉嵐だけのようだ。だが、とても心強い。
========
「すいませんね、わざわざお時間を取っていただいて」
「そう思うんなら、さっさと終わらせてくれないか?部屋に帰って寝たいんだよ」
「でしょうね・・・と、すいません」
そう言いながら、このタイミングで受信したらしいメールを開く光也。人を呼び出しておいてのんきなもんだ。
「だれからだ?」
「息子からですよ。今高校二年なので、寺西さんの一つ上ですね。他にも、今中学三年の娘もいますし、息子の方は今回の呪校戦にも参加していますよ。私は、唯一寺西さんに対抗できるのではないかと睨んでいます」
「そんなに強いのか?」
「ええ、まあ。前に言った二十三位、あれが私の息子です。・・・とはいえ、全力の寺西さんはおろか、普段レベルの封印がかかっている状態でも手も足も出ませんね」
ま、その程度の順位でどうにかなってもだしなぁ。
「ですが、まあ今の状態の封印がかかっている寺西さんを相手に、競技のルールの中で戦うのであれば、億に一つ勝てる可能性があるのではないあと思ったり思わなかったり、ですね」
「なるほど、向こうが万全の状態で俺が超体調が悪くて、さらに運が偏りまくっていれば、というところかな?」
「ええ、まさにその通りです」
うん、よく分かった。要するに大した奴ではないが、参加している男子の中では俺に次ぐ力の持ち主である、と。
「まあ、変にプライドが高くて危なっかしいんですけどね。いつか何かやらかすのではないかと思います」
「そんな奴にランクを与えるなよ。ランクがあると、色々と特権が与えられちゃうんだから」
「力がある以上、私の方針的に与えない訳にはいかないんです」
まあ、それが光也の示した方針だしな。息子であり、色々と問題がありそうであると分かっていても、そこには従わない訳にはいかないのか。
「・・・で、話ってのは?」
「妙な動きをしている者を一人捕まえました。呪詛による自殺をされてしまった
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ