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道を外した陰陽師
第四十一話
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・・・何、競技に参加しなくても裏方には回れるし、俺が参加する競技は優勝してやるから」
「ほう、それはこわいな」

 男連中と話をしながら立食(りっしょく)をしていたら、後ろから声をかけられた。聞き覚えのある声だったので振り返ると、そこには鈴女とその取り巻きがいた。

「よう、鈴女。お疲れ様」
「お疲れ様、一輝」

 お互いに持っていたグラスを軽くぶつけ、一口口にする。

「それで?一体君は何をたくらんでいるのかな?」
「たくらんでる、とはまた物騒な言い方だな。ただ暇な時間が多いから裏方に回ろうってだけなのに」
「それはまた、警戒しないといけないな。何が飛び出すか分かったものじゃない」
「星御門家の次期当主、現席組み第八席を警戒させられたのなら、既に作戦は成功したも同然かな」

 と、そこで鈴女が笑い出した。

「うん、やっぱり君は面白い。私の策と君の策、どちらが勝るか楽しみだよ」
「俺も、どれだけ驚かせることができるか今から楽しみだ」

 それだけ言葉を交わすと、最後に一度握手をして鈴女は去って行った。
 取り巻きの女子の皆さんに凄く睨まれてるけど、まあ気にしないでおこう。そんなことを考えながら皆の方に体の向きを戻すと、

「・・・どうした?」
「どうした、じゃないだろ・・・何?お前、殺女さんに匂宮美羽さんだけじゃなく星御門鈴女さんとも仲がいいの?」
「そうだな・・・誕生日パーティを祝いに来てくれるくらいの関係だ」
「何なんだよ、お前、は・・・」

 と、そこで口を開いて固まって俺の方を・・・正確には俺の後ろを見ているのでなんだか軽くデジャブを感じながら振り返り、そこに美羽がいることを確認して納得する。
 手を中途半端に伸ばしているし、俺に用だったのだろう。

「どうした、美羽?」
「あ、えっと・・・お食事中にすいま、せん・・・」
「気にしなくていいよ。・・・どうしたの?」
「えっと・・・これ、どう・・・ですか?」

 これ、と言われて何の事だか分からなかったのだがすぐに理解した。今美羽が着ているドレスの事だろう。
 席組みは目立つためにも全員ドレスと言って光也が準備したのだ。自分で準備したものではないので、少し心配なのかもしれない。

「似合ってるよ。美羽は髪と雰囲気が外国のお嬢様、って印象があるし」
「・・・・・・♪」

 頭をなでながらそう言うと、美羽は笑顔になり、少しホッとしたような感じもしてくる。

「あ・・・一輝さんも、似合ってます・・・」
「ありがとう。・・・つっても、そこまでちゃんと着れてる気はしないんだけどな」
「そんなことない・・・です。着なれてるって言うか・・・カッコイイ、です」
「・・・なら、自信を持てるよ。ありがとう」

 そこで少し
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