第四十話
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うあらまし」
「・・・一輝君って、正義感にあふれてるの?」
「それはないわ」「それなはい」「それはないね〜」
三人の発言が被った。
「あれは別に、間違ったことでも気にしないことあるし」
「逆に正しいことでも叩き潰したりもする」
「気に食わないと容赦なくやるからね〜」
「・・・・・・つまり、気に入らなければ容赦なく叩き潰す、と・・・」
「完全に自分の都合で動くわけか。面白い人だね」
まあ、本来国の陰陽師に許されることではないしな、都合だけで動くことなんて。
ライセンスを発行されている陰陽師は、野良の妖怪を退治する分には誰にも咎められないし、呪術犯罪者を罰する分にも基本的には何も言われない。しかし、それが立場のある者ならば逆に罰しようとした方が冤罪を被せられて自分が消されるだろう。もちろんの事、正しい者に手を出すのは根本的にアウトだ。
だがしかし、そう言った者から外れる者が日本に十人いる。それが席組みだ。
席組みの十人には本当に色んな権限を与えられている。
免許がなくても大きすぎなければどんな乗り物でも運転していい。
バスや電車、飛行機、タクシーなどの乗り物全般の使用料は全て陰陽師課が持つ。
常に式神などの基礎術の使用許可。
席組みとして人をを雇う時、その関係で発生する出費は全て陰陽師課が払う(私や穂積はこれに当たる)。
他にも様々な権限を与えられているが、一輝の行動を問題なしとしているのはこれだろう。
日本の席組み以外の陰陽師に対して、認定を行う事が出来る。
必要だと判断した時、任意での殺害許可。
認定とは、その相手を呪術犯罪者として認定すること。つまり、誰でも発見次第殺害を進めることになっている第一級から、無実を示す無印まで自由に決めることができるのだ。席組みに与えられた様々な権限の一部は席組み以外にも与えられているが、この二つだけは席組みにしか与えられていない。もちろん乱用しすぎれば他の席組みによる粛清対象となる。つまり、しすぎなければいいのだ。
・・・鬼道の一族については、もはや例外のような扱いを受けていたが、一輝があれなのはもしかしたらその頃からなのかもしれない。
「ねえ、寺西さんに土御門さん、伊達さん。その寺西くんはどこにいるのかしら?」
と、そんな話をしていたら天月会長が私たちのところまで歩いてきて、話しかけてきた。
「席にはついてないのですか?」
「それがね、多岐倉さん。席に座ってたのを起こそうとしたら」
そう言いながらとりだしたのは・・・一輝の式符だ。まさか、ここまで早い段階で気付かれるとは・・・。
「そういうわけで、どこにいるのか聞きたいのだけれど」
そう言いながら笑顔を浮かべている天月会長は、ちょ
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