第四十話
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るわけもない。
「それに、わりとよくある話よ。あたしってほら、中途半端に妖怪じゃない?」
「八分の五がイタチで、残りが人間だっけ?」
「そう。それで昔・・・小学校の頃は男子、女子両方にいじめられてたんだよね」
「あ、そんな中彼だけは気にせず接してくれたとか、そんな感じ?」
美談としてはそうなんだろう。一輝は細かいことを気にするやつでもないからそれもあるだろうし。だがしかし、それだけではないだろうな。
殺女を見ると、向こうも同じことを考えているらしい笑みを浮かべている。
「いや、まあそれもあったんだけど・・・その中にはクラスでも陰陽術が一番うまいとか言われてる人もいたんだけど、全員倒しちゃったのよ。無傷で」
うん、ものすっごく予想通りだ。一輝らしすぎる。
「つまり、実は一輝君が一番強かった、ってこと?」
「それも、圧倒的にね。・・・カズが私がいじめられてるのを見て『そんな大勢でかかって楽しいの?・・・ああ、そっか。弱いから集まらないと何にも出来ないんだ。かわいそうに』っていったのよ。嘲笑を交えながら」
「一輝の無駄に相手をあおる癖はその頃からなのか・・・」
そんな子供、私は嫌だな。担任なんてもっと面倒だったに違いない。
「で、当然向こうもそれにカチンときて、対象を私からカズに変えて、後は全員が先に攻撃してきたのを全部避けてから攻撃を始めたの」
「嫌になるくらい計算高いな・・・」
「どういうこと?」
「あー・・・つまりは、正当防衛を成り立たせたんだね。自分を守ることをよく考えてる」
さらには、乱入する前にカメラを設置してその様子を録画していたらしく、その連中の親が学校側に要求してまた親も集まって一輝とその父親を攻め立てたそうなのだが、その映像を見せて完全に黙らせたらしい。さらには責任を問い、これ以上うるさくする、また問題を起こすなどの事があったのなら公開すると脅したそうだ。
一輝が取った行動も、暴力は全てよけるかお互いを攻撃させる。相手が呪術を使いだしてから自分も素手での攻撃を始める。まだ慣れていない相手による呪術は死の危険があるため、気絶するまで攻撃しても誰にも攻められない。・・・それこそ、過去に一輝がやったように惨敗した結果学校での立場がなくなろうが、過程で骨が折れようが、プライドをズタボロにしようが。同い年であることも影響し、公にしたところで一輝は一切問題なしとされる。
まあ、一輝の事だから教師が来るまで相手を攻撃しなくても無傷だっただろう。だが・・・結果としてそれ以降その親と子供たちの立場がなくなる。一部は転校や引っ越しまでやったほどだ。・・・徹底的にやったな、また。
「で、それ以降はそのグループのクラスでの立場もなくなって、無事あたしにも友達ができました・・・とい
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