第四十話
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る思うけど、あいつは男女分け隔てなく接するやつだし」
「よっぽど嫌ってでもいない限り、そうなるやつだな・・・」
おかげで少し、二つの意味で心配になってくる。自分への敵意はほとんど気にしないし・・・
「確かに、そんな感じだったなぁ・・・それでも女子への気遣いとかができるし・・・。それでも、幼馴染だったり同居してたりするから、何かあるのかなー、って思ってたんだけど」
「そう考えると、同居してる二人はどんな関係なんだい?」
「どんな、か・・・私の場合、カズ君は私のパートナー兼監視役、っていうのがカズ君の立場かな。感覚的には友達、だけど」
「私も、立場としては秘書だが、実際には友達や仲間と言う形になるな」
「えー、それだけ?」
不満そうに言われても、実際関係はそんな感じなのだから仕方ない。
とはいえ、確かにそれだけの関係で同じ家に住んでいるのもおかしな話ではある、か・・・
「あ、それなら三人と一輝君はどんな感じだったんだい?」
「出会い?」
「そう、出会い。正直一番気になるのは殺女さんなんだけど」
確かに・・・席組み第九席と公表されている一輝の立場の出会い、気になるだろうが・・・実際には第三席と第九席の出会いだ。機密事項が含まれてるんじゃないか?
「そうだねぇ・・・」
事実、殺女はいいづらそうにしているし。
そして、少し考えてから・・・
「まともに・・・お互いに素で話したのはあれが初めてかなぁ・・・」
「あれ?」
「うん、家族を失って自分を押し殺して一人でいようとしてたのに少しムカッと来て・・・殴り合いのケンカをした時」
四人が全員、同時に沈黙した。
・・・え?殴り合いのけんか?術よりもその力で席組みに入った殺女との?
「・・・中々にバイオレンスね・・・」
「今思い返すと、ちょっとやりすぎたかなー、って思ったり」
あはは・・・と笑ってるが、よく死ななかったな、一輝・・・
「それで彼と?」
「うん。お互いの本音をぶつけ合って、仲良くなって、で今の関係に」
「・・・一つ二つステップが飛んでない、それ?」
まあ、普通ならそうなんだが・・・一輝は殴り合ったことなんて気にもしていないだろう。だとしても、かなり普通ではない出会いなのは間違いない。
って、それは私も大差ないんじゃ・・・むしろひどい気も・・・
「じゃあ、雪姫ちゃんは?殺女さんに負けないくらいの出会いがあったり?」
「ちゃんはやめてくれ。・・・言っても驚かないでほしい」
「それは内容次第かな」
はぁ・・・まあ、もう済んだことだ。お互いにさほど気にしてもいないのだし、言ってしまってもいいだろう。
そもそも、気にするほどの内容でもないはずだ、うん。・・・投げやりぎみにな
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