暁 〜小説投稿サイト〜
道を外した陰陽師
第三十九話
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
りながら食べていたら何を食べだすか分からないので、一輝さんの手からお箸を取って口元まで運びます。
 ひな鳥にご飯をあげる親鳥はこんな気分なんでしょうか?自己主張してこないので、荒々しさはないですけど。
 ・・・なんだか楽しいですね、これ。

 結局その後、一輝さんには私の膝枕で寝てもらいました。
 普段なら絶対にできませんし、普段は見られない眠そうな一輝さんは可愛かったですね。



「ふぁ〜・・・あれ?今何時?」
「そうですね・・・大体七時くらいでしょうか?もう殺女さんも雪姫さんも帰ってきていますよ」
「・・・かなりゴメン」
「いいんですよ。わたくし幽霊ですから、脚は痺れませんし」

 家事についても、この家の中にある者は自由に操れますから。ずっと膝枕していても問題なくやれますし。

「にしても、本当に寝たな・・・九時間くらいか?」
「そうですね・・・食事中にウトウトしていたのも含めれば十時間くらいです」
「・・・・・・まあ、いいか。呪札はもう必要分完成してたし」

 そう言いながら一輝さんは立ち上がり、伸びをします。
 その顔を見た感じでは・・・もう、大丈夫そうですね。疲れも取れているようですし。

「・・・あ、そうだ。穂積に渡しとく物があったんだった・・・ちょい待っててくれ」

 一輝さんはそう言いながら部屋を出て行きました。
 さて、一体何を取りに行ったのか・・・と、そんなことを考えていたらすぐに戻ってきました。手に何か細長い物を持って・・・

「匕首・・・ですか?」
「そう、匕首。九頭原家に依頼して作ってもらった特注の、な」

 一輝さんはわたくしにその匕首について説明してから、電話で呼び出されて練習相手をしに行きました。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ