第三十八話
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「・・・あれだけあった本はどこに・・・」
「郵送でも頼んだのか?」
「いや、いつも通りの手段でしまった。出来るなら、今日から作成を始めたいし」
そう言っている一輝の顔は、とても危険そうな感じだった。
これは、何をたくらんでいるのか・・・聞くのも怖いな・・・
「カズ・・・あんた一体何をたくらんでるの?」
「よく聞いたな、凉嵐・・・」
何を言い出すか、怖くはなかったのだろうか・・・
「・・・雪姫ちゃん、一つ教えてあげる。聞くのを恐れてたら、実際に見た時に何が起こるか分かったもんじゃないわよ」
「あぁ・・・それはあるな」
「人を危険物みたいに言うな、お前らは・・・」
「危険物だろ」「危険物でしょ」
やはり、ここは共通見解だったのか。
あってまだ一年ほどしかたっていないが、それでもすぐに分かり、変化しないことなんだな。さすがは、席組み公認問題児。
「まあ、大したことじゃないよ。陰陽術、妖術、魔術辺りの権威だって言って天狗になってる連中の鼻をへし折る」
「・・・それはつまり、これまで不可能だと言われたことを実行するのか?」
「・・・(ニヤリ)」
あ、ダメだこれは。まじめにやる気ではあるようだが、完全に問題児方向の思考がでかい。
・・・失格にならなければいいんだが・・・
「・・・何か手伝う事ってある?」
「そうだな・・・ラッちゃんって妖術が使えるくらいの妖力ある?」
「それは、あるわよ。半分以上妖怪なんだし」
「なら、ちょっと頼みたいことがあるかな。実行できたら今回の参加者の中にいる妖怪、魔物にも協力してもらって・・・」
つまり、そっち側にいくつか協力してもらう、と。
人間ではない側、か・・・何をたくらんでいるのやら・・・
「あ、雪姫もお願い。俺と殺女じゃまともなデータ取れそうにないし」
「・・・まあ、規格外のデータが参考にできるわけもないしな」
「・・・さっきから俺の事、人外扱いしてないか?」
「「何を今更」」
笑いながら言っている辺り、自覚はしてるんだろうな・・・この前、席組み=人外と言っていたし。
「・・・そう言えば、お前のオリジナルを他の人に教えることはできないのか?」
「ああ、確かに。それができればかなりの戦力強化になるわね」
「そう、だな・・・いくつか教えれば使えそうなのもある」
ただ・・・と、一輝は続ける。
「これ・・・もう負けしかない状態で最後の悪あがきに使うならいけるけど、そうじゃないなら呪力消費で倒れかねないぞ?」
「・・・それは、殺女さんでも?」
「殺女は・・・ちょっと色々とあってな。無理だと思う」
一輝が言い淀んだという事は、本人の許可なく言ってはいけない事、なのだろう。
だったら、こっ
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