第三十五話
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は学院内の俺の私室に近い状態になっている一室であるため、ぐったりしたいだけぐったりしてもらうことにした。ラッちゃんも俺の秘密知ってる関係で、委員に入ることになったし。
「なんにしても、みんな無事に一学期を乗り越えたんだから打ち上げでもしようよ!」
「やめておけ。私達三人はともかく、凉嵐は休むべきだ。どう見ても瀕死ではないか」
「俺も雪姫に賛成だな。・・・回復するまで、宿泊延長した方がいいか・・・?」
と、俺と雪姫は割りと本気でラッちゃんが死ぬのではないかという心配をしていたら、部屋の戸がノックされた。
なんだろう・・・?また学校内で牛鬼でも発生したのか?それとも、生徒がオリジナルの術式を発動しようとして失敗したのか?
「どうぞー」
「失礼します」
考えても仕方ないので、入室を促すと・・・入ってきたのは、三年の先輩だった。
これはまた、本当に珍しい・・・三年にもなれば、大抵の問題は自分で対処できるだろうに。
そんな事を考えていたら雪姫がその人を通して、席に着くように促していたのでとりあえず紅茶でも淹れる事にした。コーヒーの方がいいのかもしれないが、あいにく今は品切れ中である。
「さて、とりあえず名前を聞かせてもらっても?」
「あっ・・・三年の天月 伊空。今日は在留陰陽師への報告とか依頼とかじゃなくて・・・同じ零厘学院の生徒へのお願いに来たんだけど・・・」
「そっちか・・・対象は?」
「寺西一輝くん、土御門殺女さん、寺西雪姫さん、伊達凉嵐さんの四人。・・・ここの委員会のメンバー全員ね。特に、寺西くんと土御門さん」
名前を呼ばれて、いまだにダウンしていたラッちゃんが体を起こし、伊空を見て慌てて姿勢を正した。
うん、気付けば先輩が目の前にいたんだ。当然の行動かもしれない。俺だったらそのまま寝るだろうけど。
「で、内容は?」
「今年の呪校戦に出て欲しいの!」
「「ゴメン、俺達/私たち無理」」
「即答!?」
俺と殺女が息を合わせて言うと、伊空は下げた頭を一瞬で上げて目を丸くしている。
「いやむしろ、なんで伊空は俺たち二人が出られると思ったんだよ・・・」
「なんでだろう。一応先輩なのにサラッと呼び捨てにされた・・・」
「とりあえず、相手のことは名前で呼び捨てにすることにしてるからな。・・・で、俺の質問の回答は?」
年とか知るか。俺はよっぽど尊敬できると思うかお世話になってると思わない限り敬語も使わないしな。
「で、でも・・・出場権は陰陽師関連、又は妖怪関連の学科のある高校に通う、その学科に属している人だし・・・二人とも条件は満たしてるじゃない?」
「じゃあ、その条件を満たしてる他校の席組み三人は、これまでに参加してきたことあったか?
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