暁 〜小説投稿サイト〜
(仮称)問題児たちと一緒に転生者が二人ほど箱庭に来るそうですよ?
弟子は虎と、師匠は忌み子と出会うそうですよ?
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最低限度あった途端に殺した者が恨みを抱けば怨霊は産まれる。よほど魂の格が低すぎなれば産まれはしないがな。
 まあ結局、早い話が人の霊格の有無と対象の魂の格で怨霊が生まれるかどうかが決まると言って過言じゃないって訳だな。この法則がある時点で非道な殺しを少なくとも怨霊の数以上こなして来たというのは物事を考えることが出来る者ならわかるだろ。ウチの師匠連みたく、永劫破壊(エイヴィヒカイト)みたいな(ワザ)でも習得して殺した対象の魂を自身に隷属化させていたら分からなかったがな。
 そんなことも分からない様なら貴様は唯の獣畜生だよエセ紳士。あぁ、それとな、結局、貴様の髪の襟足とそのタキシードの襟元、僅かだが血が付いているって訳だぜ』
「ッ! バ、バカな!? ガキどもの返り血はちゃんと……ッ!」


 次の瞬間、目を見開き驚愕するガルド。そこで初めて気づいた自分の失態。


『流石に今のを聞気逃すほど間抜けじゃないよな? 久遠、春日部、ラッセル』
「ええ、しっかりとこの耳で聞いたわ。流石は人外魔境の箱庭ね」
「私もしっかり聞いた」
「僕もです」


 同意する久遠達に対しても怒りを顕にし、体を震わすガルド。


「て、てめえ、カマをかけやがったな」
『当たり前だ。結局、証拠がオレや師匠連にしか見えないような怨霊や怨念しかないなら他の奴等にも分かるような証拠を作ればいい訳なんだわ。大体、霊的な存在を目視できる存在に怨霊を引き連れて会う時点で自殺行為ってヤツな訳だぜ、阿呆のエセ紳士」
「こっ……このガキがァァァァァ!!」


 雄叫びと共にタキシードが弾け飛び、身体が虎人間のソレに激変した。


「テメェ、どういうつもりか知らねえが……俺の上に誰か居るかわかってんだろうなァ!? 箱庭第六六六外門を守る魔王が俺の後見人だぞ!! 俺に喧嘩を売るってことはその魔王にも喧嘩を売るってことだ!」


 と、怒鳴り散らすガルドを無視し、フレメダは紅茶を飲み干す。


『結局、魔王は基本的自己中心的。だったらお前に喧嘩を売ったところで魔王が来る可能性は限りなく低い訳だな。それと、ラッセルのコミュニティの最終目標は打倒魔王=Bそんなコミュニティに魔王の名を出したところで怖がると思うか? それと大体、たかがノーネームに喧嘩を売られて負けたとしてもその程度だったって訳だ。それで魔王は済ますだろう。俺が魔王ならそうするな。それと、こういう形で名を出すのは嫌なんだが、結局、俺の師匠連もこの箱庭の魔王な訳でな。六六六外門を守る魔王? そんな程度の奴なら俺一人でも倒せるっての』
「こんの、クソガキがぁぁぁぁぁぁ!!」


 爪を突き立て、フレメダに切りかかろうとするガルド。が、ガルドの爪がフレメダに届く事はなく、ガルドは突如
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