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(仮称)問題児たちと一緒に転生者が二人ほど箱庭に来るそうですよ?
弟子は虎と、師匠は忌み子と出会うそうですよ?
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。素直に感心するわ」
「ウサギ達は箱庭の創始者の眷属。様々なギフトの他に特殊な権限を持ち合わせた貴種です。彼女なら余程の幻獣に出くわさない限り大丈夫だと思いますが………」
『(……え、遅くね? あのウサギが未だ未熟とかじゃなくて? …………あ、結局、帝釈天(インドラ)が態と性能を低く設定した訳かぁ。あとあの兎より俺の方が強いし。てか大体、俺より強い飛鳥さんはほっといても問題ないと思う訳なんだけど)』


 と、フレメダは内心でそんな事を考えており、飛鳥――ややこしいな。久遠は「そう。」と空返事をして、ジンに向き直ると、改めて話を始めた。


「黒ウサギも堪能くださいと言っていたし、御言葉に甘えて先に箱庭に入るとしましょう。エスコートは貴方がしてくださるのかしら?」
「え、あ、はい。コミュニティのリーダーをしているジン=ラッセルです。齢十一になったばかりの若輩ですがよろしくお願いします。御三方の名前は?」

「久遠飛鳥よ。そしてそこで猫を抱えているのが」
「春日部耀」
『オレはフレメダ・セイヴェルンだ』

「久遠さんと春日部さんにセイヴェルンさんですか。よろしくお願いします」


 ジンが礼儀正しく自己紹介をすると、久遠と春日部とフレメダもそれに倣い一礼する。


「さ、それじゃあ箱庭に入りましょう。まあ立ち話もなんだし、まずはそうね。軽い食事でもしながら話を聞かせてくれると嬉しいわ」


 久遠はジンの手を取り、胸を躍らせ年相応の笑顔で箱庭の外門をくぐっていく。
 そして久遠、春日部、フレメダ、ジン、三毛猫の四人と一匹が石造りの通路を通り箱庭の幕下を出ると、彼らの頭上から眩しい光が降り注いできた。


 『お、お嬢! 外から天幕の中に入ったはずなのに、お天道様が見えとるで!』
「………本当だ。外から見たときは箱庭の内側なんて見えなかったのに」


 都市を覆っていた天幕を空から見たとき彼らに街並みは見えてなかった。
 なのに都市の空には太陽がある。その状況に、久遠と春日部は首を傾げた。


「箱庭を覆う天幕は内側に入ると不可視になるんですよ。そもそもあの巨大な天幕は太陽の光を直接受けられない種族のために設置されていますから」


 久遠は青い空を見上げながら、ピクリと眉を上げ皮肉そうに口を開いて言葉を発した。


「それはとても気になる話ね。この都市には吸血鬼や幽霊といった夜の生き物でも住んでいるのかしら?」
「え、居ますけど」
「………そう」


 なんとも複雑そうな顔をする久遠。実在する吸血鬼の生態は知らないが、同じ街に住めるとは夢にも思っていなかった。
 三毛猫は春日部の腕からスルリと下り、感心したように噴水広場を見回している。

 『しかしあれやな。
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