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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第68話 限界を超えて………
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…」
「くっ………!!」

動き出す俺にクレインもい双剣を構え、対峙する。先ほどの怯えも無く、狂った顔の科学者が歴戦を経験した戦士の様に見えた。

「………お前、今の自分の姿が分かるか?」
「何をいきなり………」
「今のお前、狂ったマッドサイエンティストではなく、歴戦の戦士みたいに見えるぞ?お前にもそう言う選択肢が本当はいくらでもあったんじゃないか?」
「またその話か!!私はこうするしかなかったと言ったはずだ!!そしてそれに対して後悔は無い!!」

そう言いながらクレインが向かって来た。

「それはお前が広い世界に目を向けなかったからだ!!無限の欲望と言いながらその欲望は小さい視野でしか物事を見ていなかった。今の戦いでもそう、平凡な日常にだって様々なお前が体験しなければ味わえない事がたくさんあった!!」

精神が肉体を凌駕したとしてもまだ左腕は動きそうになかった。それでもクレインの剣を受け止め、流し、攻撃を躱す。

「そんなくだらない事を………」
「そのくだらない事に魅入られたのがジェイル・スカリエッティだ!!だからこそ彼はより人間らしく、過去の自分の蛹から脱皮したんだ」
「脱皮だと………?」
「そう!言うなれば今のお前は成長が止まった蛹だ!!最後の外に飛び出すのを諦めて、今の自分を正当化している!!」

双剣を流し、体勢が崩れた所を狙い、右手を狙い、剣を手から落そうとしたが、狙いがバレたのか、身体を回転させて俺の攻撃からクレインは逃れた。

「例えそうだとしても今更どうなる!!ゆりかごは起動し、互いの目的の為に戦いあっている!!君こんな話をして何がしたい!!」
「クレインにも見て欲しい。この世界がどれほど素晴らしいのかを」
「なっ!?」

そんな俺の答えにクレインは心の底から驚いているようだった。

「何をバカな………」
「それから世界に絶望したっていいだろ?お前は要するに無知なんだ。まだ何も知らない」
「それは無い。私には豊富な知識がある!!」
「だがそれは知識ってだけで、実際に目で見て感じていないだろ?それこそが大事なんだ!!」
「戯言を………!!」

やはりクレインは聞く耳を持ってはくれなかった。

「私の今の全ては今ここにあるのだ!!そしてそれは間もなく成就される!!何を言われようともそれを曲げるつもりはない!!!」
「そうか………だったら………」

そう呟きながら刀を鞘に納める。左腕は………動く!!

「お前の全てを断ち切る………そして勇気を持って踏み出せクレイン。新しい世界に不安は多いだろうが、絶対にスカさんの様に新たな自分を見つけられる」
「そんな事は決してない!!何故なら私が君に勝つのだからな!!」

クレインは勝ちを確信したかのように笑みを浮かべ、叫
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