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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第68話 限界を超えて………
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私を倒してももう逃げ切れる体力もゆりかごの破壊に巻き込まれてなお生存する確率も無いと言うのに………」
「お前が操り人形のだったように俺も絶望の淵に居た時があった。この世界で初めて家族と呼べる相棒を得て、その人を無くし、自暴自棄になった俺は自分を気にせず戦いに明け暮れた。寂しかった、この世界で俺は1人で誰も居ないと思った。そんな俺を助けてくれたのが星達3人だ。………俺は星達が生きるこの世界を、そして俺が生きていた大好きな世界を護りたい。例え、俺が死んだとしても悔いは無い」
『零治………』
エリスが悲しそうな声で呟く。
そう、この世界で俺は前世以上に様々な経験をした。その中で一番の宝が大事な人達と、そして愛する人達と出会えた事だ。
………俺はもう大事な人を失いたくない。
「それこそ理解出来ない。自分自身が居なければ意味など無いじゃないか………」
「俺は逆にお前に聞きたい。お前はゆりかごを使って世界を破壊して1人になって何をしたい?」
「何も考えてなどいない。先ずは目の前の実験をやり遂げてスカリエッティを超える事が目的だ」
「ゆりかごのエンジェルソングが再び起動すればスカさんですら退化するのにか?」
「ああ。情けなく変わっていく顔を見て、私は勝利を確信するだろう」
「確信した後どうなる。結局お前の進む道の先には1人と言う孤独だけだ」
「孤独の何が悪い?1人でいれば何も言われず、邪魔をされず、自由だ!!」
「違う、違うぞクレイン………人は1人では生きられない」
「それは弱者のセリフだ」
「違う、人はそうなんだ!!俺は孤独になってその大切さを実感した。孤独は心が荒んでいく。それは決して自分自身の為にならない!!」
「私はずっと1人で生きてきた。そう感じた事は一度も無い!!」
『じゃあ何故貴女は戦闘機人を造ったの?』
不意に俺とクレインの会話にホムラが割り込んできた。
「それは当然ジェイル・スカリエッティが造ったからだ。スカリエッティの戦闘機人を超えるようにと造ったが、どれも満足いく結果にはならなかった………最後に残ったイクトも感情に流され裏切る始末。………やはり無駄な感情など邪魔だった」
『本当にそう思ってるの?』
「ああ」
『じゃあ何故感情を残したままなの?』
確かに人の感情を理解できないクレインがイクトの様な近くにいる戦闘機人をずっと感情を残したままでいたのはおかしい。
「イクトの場合は実験だよ。感情があるのと無いのでは何処まで違いが表れるのか調べたかっただけだ」
『本当にそうかしら?』
「………何が言いたい?」
『貴方はイクトと一緒にいる時間が心地よかったんじゃないのかしら?だからこそ裏切られる直前まで切り捨てられなかった』
「そんな事は無い」
『寂しかったんじゃないの本当
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