11修行後編
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っているみたいだったから、イッセーを寝室へ戻した。
そして、イッセーが戻るとすぐにヤマトが台所に入りコップに水を汲んで席についた。
私は声をかけると、ヤマトは盗み聞きしていた事を謝罪した。
二人っきりだから合宿中、機会がなくて尋ねたかった事を思い切って尋ねた。
それは、彼の異常性。
彼の底知れない強さについて。
ヤマトの身体能力……、いいえ、すべてのてんにおいて並みの悪魔を軽く超え、上級悪魔に匹敵するほどのスペック。
ヤマトはいったい何者なのか?
錬金術というレアスキルを持っている。
本当に彼は何者なんだろうと思って彼を問い詰めた。
瞳を覗き、彼が逃げないように問いかけると、彼は真っ直ぐに私を見返した。
そして彼は、『秘密です』と答えた。
私は信用されていない……、まあ、そうよね。眷族にしてから日も浅いし、彼のことはなにも知らないしね
それに私は弱い未熟な王……。
私はこれ以上問い詰めるのを諦めた。
そういえば私はなんであんな事を尋ねたんだろう?
『私の結婚についてよ。話を聞いていたんでしょう?』
イッセーには聞かれてから答えたけど、こっちから聞いたことに自分でも驚いた。
なにを彼に求めているんだろう。
イッセーに言われたように彼にも私自身を見て欲しかったのかもしれない。
そして、彼は私の問いに答えてくれた。
彼が『政略結婚は仕方がない』と言ったときは正直、かなりショックを受けた。
泣きたいほどに胸が痛んだ。
でも、彼は続けて答えてくれた。
『ですが、幸せにならない結婚。愛のない結婚は嫌です。俺個人として、少し会っただけですがライザーは気に入りません。ですから、リアス様にはライザーなんかと結婚なんかして欲しくありません。一昨日も言ったとおりライザーは、あなたの家柄を欲しいだけです。僕はあなたの美しさを気に入っています』
さっきまで沈んでいた気持ちが嘘のように晴れていき、それと半比例するように顔が真っ赤になっていくのが分かった。
でも、彼は私のなにを知っていてそんなことが言えるんだと、大声で訊くと、彼は真顔で次々と私の事を話した。
彼は私のことをしっかり評価していてくれた。
家柄ではなくリアス・グレモリー、個人を……。
彼が一昨日言った言葉、私の頭から彼の顔が離れない……。彼を思うとうるさいぐらいに胸がときめいた……。
私はいったいどうしたのだろう……?
続く
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