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流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
40 明かされた混沌
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「なるほどね…スターダストになると体に力が残る…変身しなくても人間以上の力が発揮できるっていうわけか」
「ええ。全くとんでもないものを手に入れてしまったわね、あなた」

彩斗とハートレス、そしてアイリスはリビングで数分前の事件について話し合っていた。
スターダストの凄まじい力ゆえに変身した後も体に残ってしまう現象のせいで本人もかなり困惑していた。
気を落ち着かせるようにミネラルウォーターを飲んで一度深呼吸をする。

「まぁ、ドアだけで済んだなら安いものよ。しばらくは何か触ったりする時は気を遣ってもらうけど」
「もちろん…それよりも治るのか?」
「多分」
「多分って…」
「残存するエネルギー量から考えると約46時間程度で元に戻るはずよ。そもそもスターダストになった人間はあなたしかいないのよ?他に実例が無いんだから私には保証できないわ」
「それは…そうだけど」

「大丈夫、サイトくん。可能性は高い。前にスターダストになった後、あなたはついさっきまで2日以上眠り続けていた。でも起きてから学校に乗り込むまで今のように異常な力は見せてないもの安心して」

アイリスが間に入り、不安そうになっている彩斗に希望を与えた。
いつもならハートレスに対して感情を出そうとしない、それどころかナメられるのを避けるように高圧的にも取れる態度で接する彩斗が僅かながら不安の色を見せている。
恐らく怖いのだろうとアイリスは察した。
ただでさえ自分の生まれ持った才能や後発的に目覚めた人間らしからぬ能力を恐れていたというのに、ますます人間から離れた存在になっていく。
それは意図せずとも人に忌み嫌われながら生きてきた彩斗にとっては、ますます孤独になっていくことを意味する。

「身体の方は大丈夫なの?」
「あぁ…まだ疲れはあるけど、ダメージと言えるものは所々に受けた打撲くらいだし、しかも殆ど治りかけてる」
「…違和感は?」
「違和感?」
「そう、筋肉や骨格が変形してるとか、膨張してるとか。どんなことでもいいわ」
「…そういえば今って言う訳じゃないけど、前に変身した時よりも戦いやすかった。それに戦ってる時、変身直後よりどんどん動きやすくなっていくような感じがした…ような気がする」
「「…」」

アイリスとハートレスは顔を合わせた。
シミュレーション通り、彩斗の身体はシステムを運用する上で適した状態に無理やり作り変えられているようだった。
間違いなく本来ならまともに戦うことも出来ない程の激痛による負担が掛かっているはずだ。
それでも徐々に動きやすくなっていく程度にしか感じない彩斗にそこはかとなく不安を覚える。

「それより高垣の端末は?分析したの?」
「…まだよ。ロックが掛かってる」
「解除すればいい」
「あのねぇ…私はあなたと
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