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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
泣きつかれる
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「・・・ん、まあ大丈夫やろ。呪力ラインも完全にもどっとるし、生命力もある程度回復しとる。お見舞いとかも進めて行って大丈夫やな。」
「それはよかった。あまりにも暇すぎて、お見舞いでも何でもいいから時間をつぶす理由が欲しかったところだ。」
ベッドの上で体を起こしている一輝は、そう言いながら伸びをする。さらに、伸びのついでに簡単な腕のストレッチも。
この日の朝になってようやく体が動くようになったところなので、色々と固まっているのだ。
要するに、朝起きたらかなりだるく動かしづらかったのだが、それでも体が動くようになったから清明を呼んだのだ。
「それにしても、予定より早くなったなぁ。僕の見立てではあと二週間は動けないと思ったんやけど。」
「なら、俺の体は予想以上に強かったってことなんじゃないか?それか、俺の霊格が肥大化したのか、何かしらの功績が関わってるのか。」
一輝がそう言うと、清明はどこか納得したように声をあげた。
「なるほど、もしかすると一輝君のいう通りなのかもしれへんな。」
「ん?どういうことだ?」
「いや、そのまんまの意味や。たぶん・・・というかほぼ間違いなく、一輝君の霊格は大きくなっとる。ものすごく大きな功績を立てたからな。」
「一体何の・・・って、ああ。そういやそうか。そうなるのか。」
一輝は動くようになった手をポンと打ち、そのまま腕を組んでうんうんと頷く。ようやく動くようになったことによる喜びなのか、普段よりも動きが大きく、オーバーになっている。
「そう、なんだかんだ君はアジ=ダカーハを討伐したんやからな。そらあの場には他にもたくさんの人がいて頑張っとったけど、最終的には一対一で戦って倒した君にその功績のほとんどがいって当然や。」
「人類最終試練、“絶対悪”アジ=ダカーハ討伐。確かに、かなりでかい功績になりそうだな。」
まあ、一輝が清明の見立てより早く復活したのはそういう要因からだ。
このことから一輝は神霊としての部分を封印して純百パーセント人間である今の状態でも、英雄の様な形でかなりの霊格を手にし、そのことから色々なパラメーターが上昇、冬全回復スピードも上がる、と。より簡単に言ってしまえば、成長して体力の回復が早くなった。以上。
「とはいえ、まだ回復しきったわけやない。特に体に対する疲れは前よりも強く感じるはずや。もっと回復するまでの間は歩いたりするのは極力避けてな。」
「歩かなければいいのか?」
「ベッドの上でする、本当の意味での常識的な範囲でなら。歩くときは今みたいに体重を自分で支えなくてもいいわけとちゃうからな。負担が大きい。」
そうでなくても、落ちた足の筋肉が戻らないと歩くことも難しいだろう。ベッドの脇に立てかけてある杖も、本当に何かあった時のためのものでしかない。
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