プロローグ きっかけ、それは好奇心と不信感
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ー?」
「ん?あぁこれか…俺にもわからないんだが…少し席を外しているうちに段ボールの山があってだな…」
散らばったカードを気にしている金剛に、ここまでの経緯を話す。送り主のわからない荷物のこと、その中身のことを。
「なるほどネー…でも女の子の力をバカにしちゃだめだヨ提督〜」
そう言って立ち上がった金剛は腕まくりをするような仕草を取ると、山積みの段ボールの前に立ち、その中の1つに触れるとふっ、と不敵に笑いその箱を持ち上げた
と思っていた。なんとその箱は簡単には動かず、提督同様息を切らしてようやく床に下ろせるくらいの苦戦である。
「ど、どうなってるデスカ…カードってこんなに重いんデスね…はぁ…」
なんとか1箱下ろせたが、疲労からその場に座り込む金剛。やはり普通の重さではない。
「この重さの箱をこんな数…俺が席外している数分のうちに運び出せる奴がいるんだろうか…」
「あまり考えられないデスネ、艤装をつけてなければ基本的に私たち艦娘もただの女の子デスから…」
完全に行き詰まり、提督室に数分の沈黙が訪れた。見えない謎に唸る提督がはじき出した結論は「受け取ったものは受け取ったもの、このまま利用しよう」という、考え方だった。
「さて、折角だしこれで遊んでいくか金剛?」
「でもルールはI don’t knowネ」
そうだった、二人ともルールなど知らないのだ、それも当然のこと何せ数時間前に見つけたばかりなのだから、デッキを組む時間とルールを知る時間を合わせて、かなりの時間を要するだろう。だがこのまま捨てるというのも気が引ける、そこで…
「金剛、今からカード整理とルールの記憶、やるぞ」
「えぇ〜めんどくさいネ〜」
いかにも「やりたくない」というような、ダルそうな表情で反論する金剛。しかし1人でこの量を整理できるわけもなく、もうひと押ししてみようと粘った。
「お前カード撒き散らしたろ、それに俺もダメージ負ったしなぁ〜」
「うぐっ、わ、わかったヨー……」
大分無理やりだが金剛の手伝いも受けて、カードを整理し始める。整理している間に二人で話し合ってデッキを創ったり、同封されていたルールブックを読んで、平和な時間を過ごした。結局整理が終わったのは夜中の23時だった。
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