第2部
第3話 特別編 我が祈りは旭日と共に 其ノ1
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べながら立っていた。
「大和型2番艦、戦艦武蔵だ。
よろしく頼むぞ」
「……戦艦娘の着任は聞いていないが……?」
「ああ、私は転属では無い。
少し補給に寄っただけだ。
それと……姉≠フ様子を見に……な」
ああ、そう言う事か。
俺は1人納得した。
大和型2番艦武蔵……。
第二次大戦中に進水した世界最大級の戦艦であり、大和と共に日本の象徴となった艦だ。
その最大の特徴は巨大な主砲……46cm3連装砲だ。
言葉通り、地図を書き換えてしまうほどの威力を持つ46cm3連装砲は、世界中の海軍関係者から畏怖と敬意を評された程だ。
恐らくは帰還した戦艦棲姫……大和目当てなのだろう。
「すまないが、大和は今ユグドラシルで精密検査中だ。
昨日の夜に不調を訴えて来てな。
まぁ、人間用の設備だから余り期待は出来ないが……明日の朝方には全部終わるだろう」
「そうか……明後日まで滞在する。
検査が終わったら尋ねよう」
武蔵は少しだけ残念そうに表情を濁らせ、平静を保った。
「ねぇねぇ司令官さん、夕立あの巡洋艦の旅行≠オたいっぽいッ??」
白い髪の駆逐艦娘……夕立がぴょんぴょん跳ねながら元気よく騒ぎ出した。
旅行≠ニは、着任した施設や艦艇内を散策する事だ。
施設や艦艇内の設備や配置を覚える為に行なわれる。
着任早々遅刻したり、戦闘中に担当部署を間違えたりしないようにする為だ。
「そうだなぁ……時間もあるし、武蔵もどうだ?
これから一緒に戦うこともあるかも知れんし、知っておいて損はないだろう?」
「うむ……私も時間がある、行かせてもらう」
「私も行きます」
武蔵と不知火も来るようだ。
俺は踵を返し、3人に手招きしながら扉を開けた。
???
鹿島鎮守府
エインヘリアル艦隊 旗艦
リンドヴルム
「一葉ちゃんの船かぁ……楽しみです♪」
「こんなに生き生きとした鳳翔は久しぶりに見るなぁ」
「なんで親父達まで……ってか姉さん達まで居るんだよ」
「いいじゃないか、減るもんじゃあるまいし」
「皆さん、あんまり騒いじゃいけませんよ?」
《《は〜い》》
途中で鎮守府中の姉達と両親が合流しつつ、数台の車両を引き連れたジープは、埠頭に停泊するリンドヴルム前に到着した。
埠頭に横付けしたリンドヴルムのタラップを登り終え、第1カタパルトへ足を乗せると、まるで待ち構えていたかのようにラッパが鳴り出した。
見ればカタパルト上に主要な左官以上のメンバーを始め、乗組員ほぼ全員が礼装を身に付け、整然と整列していた。
「鹿島鎮守府提督閣下以下、所属艦艇一同に対しぃ、敬礼ェーーッ??」
軽快なリンドヴルム音楽隊の演奏と共に、全員が最敬礼で出迎える。
全く耳の早
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