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元虐められっ子の学園生活
第一印象と嫌悪
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災難になっているんです。
ソレすら気づかないとは……その薄っぺらい仮面がそうさせているんですかね?」

「っ!?………へぇ。そんなことまで分かっちゃうんだ?」

「寧ろわからない方がどうかしている。
そう言った奴等こそ、自分が可愛くて仕方なく、無心に巻かれてしまうことになっていると気づかない」

「ふぅん……。
ま、良いわ。取り合えず座りなよ。
色々と聞きたいこともあるしね」

「………」

俺は無言でこの人の前の席に座る。
正直に言えばさっさと帰りたい。こんな女に構っているのは一番の徒労とも言える行動だ。

「さて、まずは簡単な質問からね。
君、雪乃ちゃんのことどう思ってる?」

「誰かさんの後を追いかけるように自分を保つ哀れな存在」

即答で答えてやった。
無論、挑発の積もりで言った言葉で、本心では全く思ってもいない。

「…君、中学の時に女の子から告白されたことあるよね?」

「…だったら何か?」

「その女の子のこと覚えてる?」

「自分の利益のためだけにされた告白を覚えているとお思いですか?
真っ先に記憶から削除しました」

今では顔も思い出せないな。

「……どうして嘘だってわかったのかな?」

「言うは必要は無いですね」

「相手の目を見て感情を読み取る」

「………」

「君は面白いよね。
相手の目を見るだけで思考が読めてしまう。これ程交渉術に活かされる能力は滅多にない」

この女は何が言いたいのか?
俺の特技を看破したところで何があると言うのか…。

「私はね、君が危険なんじゃないかって思ったんだ。
このまま放っておけば何れ雪乃ちゃんに不幸が降りかかるんじゃないかなってね…」

「愉快な発想ですね。
意味のわからない言葉が俺に靡くと思ってんですか?
大体、知り合い同然の雪ノ下に俺の特技が不幸を振り撒く?
馬鹿馬鹿しくて話になりませんよ」

「へぇ…中々言うじゃない。
なら、約束できるのかしら?雪乃ちゃんに不幸をもたらしたらその場で罰を受けるって」

急に話がぶっとんだ気がした。
この女はあの事故の時もそうだった。
どんなことであれ、まずは雪ノ下の安否に始まり、過保護な対応を冷静な顔でこなして手回しをする。その反応をもう少し雪ノ下に向ければ雪ノ下も変わってくると思うのだが。

「俺は約束何てしないしする気もありません」

「……何で?」

「約束何てものは簡単に破れるし、時が経てば忘れていくものだからです」

「なら、この場合はどうするの?」

「……正直俺が雪ノ下に与える影響は極小でしょうが、誓いましょう。
誓いは約束より固く、破って良いものでもない」

最近だと『約束は破るためにある』とか
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