第一印象と嫌悪
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あ!陽菜ちゃーん!」
「小町さん!」
ふと、向こうの方から見知った少女が駆け寄ってくる。
「おお!雪乃さんじゃないですかー!」
「小町さん、こんにちわ」
相変わらずの元気さを出して、比企谷小町ちゃんは現れた。
「お兄さんも、お久しぶりです!」
「ああ。久しぶりだな小町ちゃん。
ところで、君の兄とその…か、彼女はどこに?」
「彼女…?
ああ!結衣さんですね!あの二人なら良い雰囲気出してもらうために残してきました!」
比企谷と由比ヶ浜が………付き合っていると言うのか!?
見ろ!隣にいる雪ノ下もまさかの事態に戦慄してるじゃねぇか!
「こ、小町さん…本当にあの二人が…その…お付き合いしているの…?」
「ふぇ?いやいやそんなまさか。
まぁ小町的にはそうなってくれると嬉しいんですがねー」
「あら、違いましたの?
私はてっきりそういう関係なのかと…」
なんだよ…陽菜の早とちりか…。
しかし、あの二人が一緒になるってことはすれ違いも上手く収まったってことなんだよな?
「君、ちょっと取り調べ室へ来てもらえるかな?」
ま た か!
何で話の最中にまで介入して来やがるんだよ警備員ども!
仕事熱心過ぎるじゃないのか!?
「あの、お兄さま?」
「あー、すまんな雪ノ下……。
後は三人で回ってくれ…。もうここまで来ると呪われているのではと思えてくる」
「……そう。弁解に付き合おうと思ったのだけれど」
「いや、いい。
貴重な時間を無駄にするのは宜しくないし…また明日な」
「ええ…また明日」
そう言って俺は再び警備員に着いていく。
後ろでは何となく残念そうにしている雪ノ下と、理解できない陽菜も小町ちゃんが取り残された。
「はぁい。鳴滝九十九君」
取り調べ室。
警備員に入るよう促された俺が見たのは何時しか見たことのある顔の女性だった。
「……どなたでしたか?
記憶に無い方の名前を覚えるのは些か難しさに苛まれるんですが」
「あれ?覚えてない?
ほら、事故のときの…」
「…ああ、雪ノ下の。
それで、どう言うことでしょうかね?
まるで俺を呼び出すためにここへ連れてくるように警備員を動かしたようですが」
入室し、この人の目を見た瞬間に解った。
相変わらずの『慢心』と『自信』。そして成功を示した『喜び』。
この女は初対面の時から嫌いだ。
この笑顔に隠された顔はどれだけ醜いのだろうか?
同じ空間にいるのも、話をするのも、俺にとっては害悪以外何者でもない。
「そんな邪険にしないでよ〜。ちょっとした乙女のオチャメじゃない」
「そのちょっとしたことが俺にとって多大な
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