第一印象と嫌悪
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「何で俺の御家事情を知っているのかは置いておくとして、義理の妹だ」
「鳴滝陽菜と申します。何時もお兄さまさがお世話になって……」
おい待て。何でそんな低姿勢で客人迎えるような言い方してるんだよ。
「はじめまして。雪ノ下雪乃と言います。
貴女のお兄さんとは……と、友達で……」
何で言葉に詰まってんの?そんなに友達の単語が嫌いなの?
それとも俺限定だったりするのか?だとしたら泣くぞ?
「友達……ですか。そうですか」
「所で陽菜は何でここにいるんだ?
確か今日は初めて出来た友達と遊びに行くって言ってたよな」
「あ、はい。さっきまで皆さんと一緒に居たのですが、はぐれてしまったようで…」
突然だが、ここで陽菜についての補足をしておこう。
その仕草から直ぐに上流階級の人間だと判断できるこの少女は、転校して早々に学校で好成績を叩きだし、スポーツもさながら学業も優秀と言った、小さい雪ノ下の様な少女なのだ。
そして――――
「もぅ、目を離した隙にどこへ行かれてしまったのでしょう…」
――――超が付くほどの方向音痴である。
俺の買い出しに着いていくと言った暁には、必ず手を繋いでいないとはぐれるレベルである。
覚えた筈の道でさえも、たまにミスって迷子になる始末。
「なら、私達が探すのを手伝いましょうか?」
そんな陽菜に雪ノ下を着かせれば相乗効果も極まって俺の場合なんて気苦労が増えることは間違いないだろう。
「待て待て雪ノ下。
まずは外見的な特徴を聞くのが先だろう。
陽菜。お前の連れはどんな感じなんだ?」
「はい。今日はその娘のお兄さんと彼女さんの合計四人で来ていました。
一番分かりやすい人だと…やはりお兄さんですかね」
どんなグループできてんだよ…。
知らない人に着いていきそうで俺怖いぞ…。
「えっと…その方は頭の天辺にピョコンと髪がはねあがっていて…髪色は黒。
身長はお兄さまよりも若干低くって…そう!目がドロッとしてました!」
「……………」
「……………」
「あ、あら?どうかされましたか?」
「なぁ、雪ノ下」
「な、何かしら」
「今言われた特徴を照合した結果…一人の知り合いにヒットしたんだが……」
「奇遇ね。私も合致したわ…」
間違いなく比企谷の事に違いない。
だとすれば陽菜の友達とは比企谷の妹の小町ちゃんで間違いないだろう。
しかし彼女とは…?
「陽菜ちゃん。貴女のお友達は比企谷と言う名字かしら?」
「その通りです!もしかしてお知り合いでしたか?」
「ええ…小町ちゃんのお兄さんとは……遺憾ながら知り合いに当たるから…」
何か差別的な空気を感じたんだが、気のせいだろうか?
「
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