第013話 脱獄のハトレイ
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ぐに分かった。
ビシッ!バキキッ!ビシビシビシッ!
床に亀裂が入り始めた。
そして、これまでの全ての動きの意味をゼロは理解した。
″レヴィアタン″のハーケンの移動によって床は少しずつ破壊されていたのだ。
それは重量のある機体の移動によって促進されており
最後のハーケンの一斉発射によって床はついに悲鳴を上げ始めた。
後はもうお分かりだろう。セキレイの一撃によりすべてが報われるのだ。
セキレイ達の目的は、ゼロに勝つことではなく、ここを脱獄することである。
つまり穴をあけることで、ゼロを下の階にまで
瓦礫ごと叩き落としてしまおうということなのだ。
「やらせ――――――――!」
ザクッ!!
「‥‥‥やらせんぞ?」
カイエンは、ゼロの片足を焼き切った。
そして、彼がセキレイへ攻撃できないようにした。
振り下ろした腕はすでに床に触れそうな位置にあった。
ゼロは、もう間に合わない。
「うおおおおぉぉぉぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!」
ドガアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァアアアアンッ!!
右腕は深々とめり込み、そこを中心にさらに亀裂が広がった。
そして、外の亀裂と合体したことで、ついに床が抜け始めた。
「貴様がここまで上がって来れたのも下が吹き抜けだからじゃ!
つまり、逆も通る!貴様は瓦礫と共に真っ逆さまじゃ!!」
「だが、あなたはどうするんですか?
このまま私と一緒に落ちて行くのですか!?」
しかし、その後異変に気付いた。ゼロは落ちているはずなのに
カイエンは空中で停止しているのである。
「″重力無効″」
セキレイの″超技術″によって彼は空中に浮遊していた。
ゼロは片足がないのでジャンプで瓦礫を伝おうにも限界があった。
「まだだぁッ!!」
ゼロが初めて叫んだ。そして、今までにない
最大級の炎を使って世界さえも断ち切れそうな巨剣を生成した。
「〔灼熱巨神剣!!〕」
それはさっきまでの巨剣の何倍もある大きさだった。
熱量も近くにいるだけで焼き尽くされそうなほどだった。
「私も出し惜しみしていたのさ!これは生成するのに大量の熱量が必要だからな!
これで体力を大幅に使うことになってしまう。でもこの一発で――――――――」
ゼロは空中のセキレイを睨んだ。
カイエンはゼロと反対方向にいるためガードが出来ない。
彼は少なからずこうなることを読んでいたのだろうか。
「――――彼を処分するッ!!」
そう言って剣を横に薙ぎ払った。
剣は空気中のチリさえ残さずに焼き払っていった。
″重力無効″は高速で移動することはできな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ