緋色の空に消えた幻
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とリオンの労をねぎらっていた。
「この流れは宴だろうー!!!!」
「あいさー!!!!」
ナツとハッピーはすでに準備万端のようだ。
「一夜が。」
「「一夜が!?」」
「活躍。」
「「活躍!!!」」
「それ。」
「「ワッショイワッショイワッショイワッショイ。」」
青い天馬は全員一丸となって踊り出す。
「宴かぁ。」
「脱がないの!!」
「フフ。」
「あんたも。」
宴と聞いていつ間にか上半身裸になっていたグレイとリオンに鋭くつっこむルーシィ。
エルザも先程まで暗い表情をしていたが、ナツたちを見て少し元気が出てきたようだ。
「さぁ、化猫の宿の皆さんもご一緒にィ!?」
「「ワッショイワッショイ。」」
一夜がどこからか持ってきたのかマイク代わりの人参を化猫の宿に向けて音頭を誘ったが、
「ワ…。」
ヒュゥゥゥゥ
一夜たちと化猫の宿の間を冷たい風が横切った。誰も一夜の誘いに応じなかったのだ。
不愉快とかそういう事ではないことはみんな分かった。
何かを思い詰めているようなそんな顔をタクヤたち以外の化猫の宿はしていた。
「ど、どうしたんだよ。マスター。」
タクヤはローバウルに訪ねた。
「皆さん…ニルビット族の事を隠していて本当に申し訳ない。」
「そんな事で空気壊すの?」
「ぜんぜんきにしてねーのに。な?」
「マスター。私たちも気にしてませんよ。」
ナツとハッピーに続いてウェンディもローバウルに言った。
しかし、ローバウルの顔は一向に晴れずそして、何かを決意した顔で話し始めた。
「皆さん。ワシがこれからする話をよく聞いてくだされ。
まずはじめに、ワシらはニルビット族の末裔などではない。ニルビット族そのもの。
400年前、ニルヴァーナをつくったのはこのワシじゃ。」
「何!?」
「うそ…。」
「400年前!?」
みんなそれぞれ驚きを隠せなかった。ナツは話が全く見えていないらしい。
「400年前…、世界中に広がった戦争を止めようと善悪反転の魔法ニルヴァーナをつくった。
ニルヴァーナはワシ等の国となり平和の象徴として一時代を築いた。
しかし、強大な力には必ず反する力が生まれる。
闇を光に変えた分だけニルヴァーナはその“闇"をまとっていった。」
ローバウルが淡々と話を続ける。
「バランスをとっていたのだ。人間の人格を無制限に光に変える事はできなかった。
闇に対して光が生まれ、光に対して闇が生まれる。」
「そう言われれば確かに…。」
グレイはそれとよく似た現象を目の当たりにしている。ローバウルの説明もすぐに分かった。
「人々から失われた闇は我々ニルビット族にまとわりついた。」
「そんな…。」
「そんな事したら…。」
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