マブラヴ
0907話
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が多いんだな」
「私も彼女も、あくまでも候補でしかありませんよ。崇継さんのように既に当主となっている人とは違います」
「ふふっ、そうですね。勿論私も当主になったのなら力一杯やらせてもらうつもりではありますが」
煌武院と恭子。五摂家の女同士という事で仲がいいのだろう。
「アクセル・アルマー様。貴方の話は月詠から幾度か聞かせて貰っています。いつかお会いしたいとは思っておりましたが、このような祝いの場で会える事になるとは思ってもいませんでした」
「悠陽様!?」
煌武院の言葉に、月詠が思わずと言った様子で口を挟む。
その様子を見れば、月詠から聞いた話というのがどんな話なのかというのを想像するのは、それ程難しくない。
「……どんな話を聞かされたのか、是非その辺を聞かせて貰いたいところだな」
「人前で口にするような内容ではありませんでしたが……」
そこまで呟くと、煌武院は口に笑みを浮かべてそれを隠す。
そんな煌武院の様子を見てチラリと月詠に視線を向けるが、月詠はそんな俺の視線を気にした様子もなく無言で通す。
……だが、それも次の瞬間までだった。
「ええ、それはもう。あれ程殿方の話をする月詠は私も初めて見ました」
「悠陽様!?」
慌てたように呟く月詠に、煌武院はホホホ、と笑みを浮かべる。
どこかわざとらしいその笑みだったが、何故か月詠にはそれが分からないらしい。キッと俺の方を睨み付けた後、そっと視線を逸らす。
はてさて、どんな話をしていたのやら。
そんな風に考えながらパーティ会場を見回していると、幾つかの人の集まりが存在しているのが分かる。
決まってその中心にいるのはシャドウミラーのメンバーだ。
特にムウなんかは若い女に囲まれて鼻の下を伸ばしているんだが……その辺、ナタル辺りに知られたら色々と愉快な事になりそうだ。
シャドウミラーの面子を取り囲んでいる中には、何を思ったのかスティングやアウルに対しても集まっている者達がいる。
いやまぁ、確かにその2人もシャドウミラーのメンバーだし、今回のアンバールハイヴ攻略作戦で大きな成果を上げているから、それが間違っている訳じゃないんだが……
だからと言って節操がなさ過ぎないか?
そんな風に思っていると、崇継がボーイに頼んで俺に飲み物の入ったグラスを手渡す。
以前の食事の時の件を覚えていたのか、冷たいお茶だ。
「ま、とにかくだ。カシュガルハイヴからかなり近い位置にあるアンバールハイヴの攻略を祝って乾杯といこうか。……まぁ、アクセルは今まで何度となくその辺に関しては言われているんだろうけどね」
「そうでもないさ。見知らぬ相手から祝われるのと、知ってる相手から祝われるのはやっぱり違うし」
「あら、じゃあ私がここにいるのは
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