第5部 トリスタニアの休日
第2章 魅惑の妖精亭
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てるんだ」
「変なとはなによ!」
ルイズはがばっと起き上がり、ウルキオラを一睨みした後、むきゅーとまたまた机に伏っした。
「なんだかよくわからないけど、二人もお疲れ様……それはそうと、泊まる宿はもう決めた?」
スカロンは高い声で尋ねた。
「まだだ」
「そう!それはよかった!ジェシカを救ってくれたお礼に、知人の宿を紹介するわ!」
スカロンは外へ出るよう促す。
外はすっかり暗くなり、一寸先は闇状態である。
一分ほど歩くと、宿屋らしき看板が見えた。
「話はもう通してあるわ!何日居ても構わないわよ!それじゃ、またね」
スカロンはそう言い残して、闇の中へと消えて行った。
ルイズは羽扉を押す。
「早く行きましょう。情報もまとめなきゃ出し、なにより疲れたわ」
ウルキオラはルイズの後に続くように、宿屋に入って行った。
宿屋の店主に話を通し、部屋に案内された。
どうやら、中々上等な宿屋らしい。
といっても平民にとってはであるが。
少し大きめのベッドが二つ。
二人用のテーブルが一つ。
そして、椅子が二つ。
広さは畳十二畳分くらいである。
「なによこれ」
貴族の、しかも公爵家の娘であるルイズにとって、この部屋はお気に召さないらしい。
「別にいいだろう。ここに住むわけじゃあるまいし」
「そうだけど…」
ルイズはどこか納得がいかないのか、辺りを見回す。
綺麗に掃除をされていて、清潔感もある。
寝るだけならば、特に差し支えはない。
ウルキオラは椅子に腰かけ、ルイズも座るよう促す。
ルイズも椅子に腰かけた。
「それで、結果は?」
ルイズはウルキオラに成果を報告するよう求めた。
あの後、一人目の客に話を聞いただけで参ってしまったルイズは、椅子に座り、ワインを啜りながらウルキオラの行動を見ていたのである。
「八十二人に聞いたが、余り大きな情報は得られなかった」
「そ、そっか」
なんということだろう。
百に届く勢いである。
しかも、その話を聞いた人数を覚えているのだから、大したものである。
「だが、今のトリステインに不満を抱く声と、反乱を危惧している声はよく耳にした」
「私も一人にしか聞いてないけど、同じようなことを言ってたわ」
ルイズは真面目な顔つきで答えた。
「反乱が起こる可能性は否めないな」
「まさか、平民の間でこんな噂が流れてるなんてね……、正直思いもしなかったわ」
「まあ、学院で平和に過ごしていればそれもそうだろうな」
ウルキオラは至極あたりまえの言葉を口にする。
「ともかく、さらなる情報が必要だ。明
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