【IS】千万回負けても、諦めない。
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てしてないんだ!殺処分は嫌だぁぁぁーーー!!などと取り敢えず思いついたセリフを吐きながら病院に担ぎ込まれた俺は、愛しの打鉄ちゃんを取り上げられて頭を中心に精密検査をさせられた。
何所が悪いの?頭?頭が悪いといいたいのか?なかなかにユーモアのあるジョークだが笑えない。
「まぁある意味頭の悪い事をしてたよ、君はね」
「マジっすか。この打鉄ちゃん大好き大成くんが何したんすか?」
「打鉄馬鹿だからねぇ君。馬鹿の行動力は常識では測れないよねぇ……」
主治医の先生の話をかいつまんで話すとこうだ。
俺は会長に勝つためにISの根幹処理プログラムを解き、その中に前の試合で使用したような自作プログラムを上手いこと噛みあわせた。処理をコアに依存させることでよそのプログラムを邪魔しないように上手くできた訳だ。
ところがどっこい、この根幹処理プログラムとは要するにマンマシーン・インターフェイス――脳と直結したイメージ同期な訳で、そこにプログラムを組み込んで一定の行動をとらせるというのは「操縦者の脳にISの情報を一方的にDLさせる」のと同じことらしい。つまりあの戦闘中、俺は脳に直接プログラムの結果を一方的に送り付けられるという海馬の活動範囲を超えたことが起こっていたそうだ。
「機会が拾うはずのデータを人間の脳味噌に直接送ってたわけだから、下手すりゃ君ってば廃人になってたところだよ?」
「はぁ。でもなってないんでしょ?」
「ある意味別の意味で既に廃人だけどね……打鉄廃人という名の」
データ上では俺の脳には影響なし、打鉄ちゃんにも影響なしだそうだ。
というか、さり気にブラックボックスであるISコアを中心としたプログラムにメスを入れるという前代未聞の真似だったらしい。打鉄ちゃんのプログラムを見た研究者が「下手したらコアそのものが駄目になっていたかもしれないんですよ!?」と超怒られた。
「君さ、これもう打鉄のインターフェイスの面影残してないくらいに改変されてるんだけど。IS統合管制システムにプログラム上書きするなんて聞いたことないわよ……下手したらバグで機能不全になるでしょ!一体いくつ記述を追加したの!?」
「えー大丈夫ですよ。計算を全部コアの処理システムに回しておいたから余計なちょっかいは起きない筈です」
「そう、わかったわ。貴方実はパイロットじゃなくて工学畑の人間だったのね……オーケーオーケー……オーケーな訳あるかぁぁぁぁいッ!!」
ぶっちゃけ、そんなことにはならないと思うのだが。プログラムをいろいろ調べてみたが、ISの根幹システムはどこかがエラーを起こしても別のプログラムがその補機の役割を果たし、エラーを起こしたプログラムも別の部分に組み込まれて穴を補うという複雑怪奇な相互保存機能を持っていた。
あれを作った奴は本物の天才だ。
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