第3章 新たなる好敵手
第15話 風神竜の導き
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どね……私、精霊が見えるの」
「精霊って?」
「デュエル・モンスターズのカードに宿った魂の事だよ。君のデッキって、風属性デッキ?それとも、鳥獣族デッキ?」
「えっ?えーっと……一応、風属性で統一してるが、何で分かったんだ?」
「君の隣に丸っこくて可愛い鶏さんと、黒い翼が生えた……鳥人、かな?そんな感じのモンスターの精霊が見えるから」
「丸っこい鶏と、黒い翼が生えた鳥人……って」
遊雅はデッキケースから、思い当たる2枚のカードを取り出す。
取り出した《こけコッコ》と《バード・マスター》の姿は、いずれも火凛の言う特徴と合致していた。
「……ほ、ほんとに見えるのか?」
「うん!咲峰君は私と違って、精霊の姿までは見えないけど、気配くらいなら感じ取れるみたいなんだ。だから、君とデュエルした時に、モンスター達が楽しそうにしてた、って感じたんだと思う」
「そ、そうなのか」
「そう言う事!あっ、あとそのデッキから何か凄い力が出てるね。そんなに強いカードを持ってるの?」
「えっと……まぁ、そうだな。俺の切り札と言うか、相棒というか」
「そうなんだ!ますます君に興味が出て来たよ!ねぇ、今から私とデュエルしない!?」
「えっ、い、今から!?」
「そう!ねぇ、いいでしょ!」
目を輝かせながら懇願する火凛と対照的に、遊雅はもう宿に戻って早々に休みたい気分だった。
なので遊雅は、もっともらしい理由を掲示して、デュエルを回避する事にする。
「えーっと、あれだ。そろそろ燈輝が戻って来るかもしれないし、やめておかないか?」
「えぇ〜……まぁ、それもそっか。それじゃあさ、君の連絡先教えてくれない?」
「俺の?何でだ?」
「だって、デュエルしたい時に連絡先知らなかったんじゃ、不便じゃない?」
「あ、あぁ、そう言う事か。構わないぜ」
そして、2人はお互いのデュエル・ディスクのパーソナル・データを交換し合う。
心底嬉しそうに、火凛は遊雅に再び謝辞を述べた。
「ありがとう!それじゃあ、また連絡するね!」
「おう。いつでも受けて立つぜ」
「うん!……それで、えーっと……これからどうすればいいかな?」
「そうだな……このままここで待ってれば、多分燈輝が戻って……おっ、丁度よかった」
会話の途中に、燈輝が2人の元へ戻って来た。
「燈輝、どうだった?」
「駄目だった。追い詰めたと思ったんだが、その途端にどう言うわけか意識を保つのが難しくなってな。何とか持ち直した頃には、既に奴はどこにもいなかった。すまない」
「そうか……いや、お前が気にする事じゃない。火凛にも聞いたが、何かあいつ、妙な力が使えるみたいだからな」
「そのようだな、用心するとしよう。それはともかく霧島、目が覚めたんだな。安心したよ」
「うん。咲峰君
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