暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
88話:久しぶりのガチ喧嘩
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かし、再び二人の間で沈黙が流れる。士の背後にいるスバルも、その二人の重々しい雰囲気に思わず息を飲んだ。
「―――レイジングハート」
「っ、そこにいろよスバル!」
〈 Sword mode 〉
「えっ!?」
次の瞬間、なのはは待機モードからアクセルモードに起動させたレイジングハートを掴み、それを見た士はライドブッカーを取り出し剣を構える。
すぐさまなのはのアクセルシューターが飛んでくる。士に向かってくるシューターは避け、避けきれない弾はライドブッカーで弾いた。背後にいるスバルは驚きつつも、ティアナを庇う。
なのはは一瞬眉を寄せたが、すぐに躱されたシューターを誘導させ士の背後に回す。
「―――っ!」
〈 Gun mode. Dimension bullet 〉
しかし士はすぐさま手首のスナップだけでライドブッカーを銃に変え、後ろを見ずに銃口を向け引き金を引く。
アクセルシューターとディメンションバレット。二種類の弾丸が、花火のように空で弾ける。
「っ……」
「おぅ、どうした? これでおしまいか?」
士はそう言うと、なのはに向かって一歩ずつ歩き始めた。なのははその士の雰囲気に呑まれ一歩下がるが、すぐにシューターを展開する。
「なんで…なんで邪魔するの!? 皆に無茶して欲しくないから、こうやって…!」
「無茶して欲しくないから傷つけるのか、痛めつけるのか? 教導隊ってのは面白い事をするもんだな? だが……ここは教導隊ではない、地上部隊だ! 好き勝手やる訳にはいかねぇんだろうが!」
「……だから、何!? 私は教導官として、ティアナに大切な事を教えようとしていたんだよ!?」
なのははそう言って、展開したシューターを撃ち放った。一斉に士に向かって、ほぼ八方を塞ぐ形で飛んで来るその弾丸に対し……否、先程のなのはの発言に対して、一度舌打ちをした後―――
「こんの…バカがっ!」
―――ライドブッカーを手放した。
「―――えっ…?」
なのはが一瞬声を上げたその時、放たれた弾丸が士に命中した。命中の爆発音と共に爆煙が生まれ、士の姿を包み込んだ。
その光景に見ていた全員が驚く。大事な武器を自ら捨て、相手の攻撃を生身で受けたのだ。正気の沙汰ではない。
しかし皆がそう驚く中、士は煙の中をなのはに向かって突っ切ってきた。
そして驚きで硬直していたなのはの目の前まで来ると、なのはのレイジングハートを持つ左手を掴み、逆の右手でなのはの頬を鷲掴みにして、足を引っかけウイングロードの上に押し倒した。
「大切な事を教える? だったらもっとちゃんとした方法で伝えろよ! その口はなんの為にあんだよ、食いもん食う為だけか
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