ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《1》〜スタート・オブ・カタストロフィング〜
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回転切りが、ルスティグを切り裂く。再びの《ディヴァイン・クロスラッシュ》だ。
それが決まるのと、ルスティグの防御が切れるのは、ほぼ同時で――――
シャオンの刃は、ルーグに突き刺さったのであった。
「あっちゃー……負けちゃいました」
「いやー、結構マジでヤバかったって。情報って大事だなー」
そんなことを笑い合って――――直後、ルスティグが爆散した。
【Fast-battle:winner is shaon!!】
***
所変わって、第二闘技場。
そこで、デュエル大会の第二回戦が開幕しようとしていた。
「相手の実力は未知数だ。無茶はするな」
『了解』
方や、白い包帯のような拘束具に身を包んだ、黒髪の少女。その手に一丁ずつ握られているのは、本来ならばSAOには存在しない武器――――《銃》。
彼女……クロエの相棒である金属生命体、《クリス》が、その身に宿す技能、《変身》によって変貌した、クロエだけの武器。銘を、《錆びた銃》。
「うーん、対戦相手は可愛い女の子か! いいねいいね、おねーさん興奮してきたよ!」
対するのは、真紅のファッションで決めた、槍使いの少女。満面の笑みを浮かべて、非常に楽しそうだ。
だが、その気楽そうな体からまき散らされるのは、圧倒的なツワモノの気配。名前は《ラン》。正式なプレイヤーネームを知っている人間はいない。PKKを生業とする《オレンジバスター》が、復讐を防ぐために行う『偽名システム』による弊害だ。
そんな事情など関係なしに、デュエルは幕を開けようとしていた。
カウント開始――――
「本気出していくからね! 本気で来てよね!」
『……私が本気を出したら、貴女は死ぬでしょ?』
ランの言葉に、クロエが冷たく言い返す。するとランは可愛らしく頬を膨らませ、むくれた。
「ああっ、ひっどーい! おねーさんはそんなにヤワじゃないんだから!」
『おねーさんって……そんなに私と年も変わらないでしょうに』
「そこ突っ込んじゃダメなところだよ!? アリウムみたいなこと言わないでよ! ねぇ!」
あくまでも冷徹に突込みを入れるクロエに、泣きそうな顔になってしまうラン。
だが――――
【デュエル!!】
閃光が瞬くと、瞬時に空気が変わった。
「疾ッ!!」
恐るべきスピードでランが攻撃する。愚直に、しかし黙視できないスピードで。唯のプレイヤーが相手をしたのであれば、これだけですでに撃滅されていただろう。
だが、規格外なのはクロエも同じだ。
『……ッ!!』
ダダダダダダッ!! という軽快であり重厚でも
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