ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《1》〜スタート・オブ・カタストロフィング〜
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「ぐぁっ!?」
それが降りかかった瞬間――――《SEED》が解除された。わずかではあるが、二本の剣の重みが増す。同時に――――HPバーの下に、アイコンがともる。
《麻痺毒》《毒》《盲目》――――体から力が抜け、視界が黒く点滅する。
「どうです? 俺の調合した対《SEED》用薬品は」
「状態異常無効を無効化してきやがったのか……!」
《SEED》はその効果として、状態異常の打消しが存在する。トリッキーな戦法を組み立てるルスティグにとって、《SEED》は天敵の部類に入るだろう。
だからまず、それを打ち消してきた。《SEED》を封印すれば、一応はシャオンに状態異常を食らわせることができる。
まさかそんなことができるとは、思ってもみなかった。情報不足だ。
武器の耐久値はかなり下がっている。《SEED》も封印された。打つ手なしか――――
「……なーんてな」
「え?」
呆気にとられるルスティグに、ニヤリ、と笑いかけ。
「ユニゾン解除。ソードユニゾン」
シャオンは呟く。
融合していた六本の剣が、元の姿に戻った直後、再び融合する。そうして出来上った二刀を握って――――
「《シンフォニア・ハザード》!!」
《神速剣》のソードスキルを打ち出す。
麻痺毒に寄る行動制限よりも、なお速く。それができうるだけの、シャオンの力。
「ぐっ! ……ですが、今ので武器の耐久値は……!」
「甘い!」
ルスティグがシャオンの手に目を向け、そしてその眼を見開く。
ボロボロになっていたはずのシャオンの剣は、まるで新品のようになっていた。
《ソードユニゾン》の服時効果。耐久値のリセット。これがある限り、シャオンの剣の耐久値を消すことなど、できはしない。
「《ディヴァイン・クロスラッシュ》!!」
《神速剣》上位ソードスキルの十三連撃が、目にもとまらぬ速さでルーグを切り刻んだ。
「まさか……こちらも、情報不足だったとは、ね……!」
「お互い様だな――――決めさせて、もらうぜ!」
「させませんよ!」
シャオンはうまく動かない体に鞭打って、二刀を構える。《連二刀流》上位ソードスキル、《ツインソード・トランズレイド》の二十二連撃が、ルスティグに襲い掛かった。
ルーグもまた、調合したダメージアイテムや、薬によって攻撃を防ぐ。先ほど飲んだ薬で、彼の体に金属質の輝きが出現した。防御力を上げるアイテムだったのだろうか。
だがシャオンの速さは、その先を行く。
「トップスピードじゃねぇけど……振り切るぜ……ッ!!」
《ツインソード・トランズレイド》に続いて、《神速剣》のソードスキルを発動。十三の
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