ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《1》〜スタート・オブ・カタストロフィング〜
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り、付き合えよな!」
視界が、純白に染まった。
――――次の瞬間、もうそこは闘技場だ。古代ローマのコロッセウムチックな作りのそこは、しかし近未来的な素材で造られているようにも見えた。
空は青い。雲一つない快晴である。観客席に観客達の姿はない。当然だ。彼らは彼らのために用意された別の場所で、参加者のデュエルを見ているのだから。
けれども、決して静かではない。
確かな緊張感が、音となって鳴り響いている。
シャオンが立っている、コロシアムの右ゲート。そのちょうど反対側にあたる左ゲートから、一人の少年が姿を現した。
フード付きコートに身を包み、左右で色の違うズボンをはいた少年。フードで隠された顔、その頬の部分には、大きな星形のペイントが施されている。
どこかピエロや詐欺師を彷彿とさせるその容姿――――柔弱そうな顔でありながら、確かな苛烈さを含んだその少年は、今回の対戦相手――――《白夜の道化師》《闇を駆ける薬師》の名をもつ男、ルスティグ……通称ルーグだ。
「……よー、どうだ、調子は」
「ばっちりですよ」
「そりゃーよかった。そうじゃなきゃ、振り切っても楽しくないからな」
「それはこっちの台詞です!」
そう、心底楽しそうに笑うルーグ。今きっと自分も同じような表情をしているのだろう、とシャオンは予測する。
カウントが始まる。
さぁ。
戦いの。
――――始まりだ。
【デュエル!!】
「《SEED》―――《mode-Extreme-Accel》!!」
スキル解禁と同時に、身体能力を飛躍的に高めるスキル、《SEED》を起動する。シャオンの両目がハイライトを失い、同時におのずから輝きを放ち始めた。コートの黒いラインにも光がともり、シャオンのステータスが上がったことを示す。
「――――振り切るぜ!!」
鍛え上げられた敏捷値が唸りを上げる。恐るべきスピードでルーグに肉薄し、シャオンは《連二刀流》のソードスキルを発動させる。
まずはあいさつ代わり。《ソードダンス・オーバースピード》……その三十五連撃だ。起動モーション以外の型を必要としない、神速の斬撃達が舞い踊る。
斬る。斬る。斬る斬る斬る斬る斬る―――――速く。何よりも速く。
その願いを込められた剣戟が、白き薬師を切り裂いていく。
「ぐふっ……」
やすやすと吹き飛んでいくルスティグ。《SEED》の効果によって、短い《連二刀流》のスキルディレイは無へと化す。ルーグを追いかけ、さらなる追撃。
《神速剣》専用ソードスキル、《トライアルフィニッシュ》。高速の剣戟がルーグを襲い、さらにダメージを与えていく。コロ
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