ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《1》〜スタート・オブ・カタストロフィング〜
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の及ばない謎の力《ご都合主義》で、参加者の皆様の能力はすべて封じ込められますのでご了承ください。
なお、HPが0になっても、観客席の『同行者』の席近くに吹っ飛ばされるだけなのでご安心を。なお、デュエル中に被った損失は、身体の部位破壊を除いて、本大会終了まで継続いたします。武器の損失などをなされた場合でも、当店は一切の責任を負いかねます――――
「……ってなんじゃそりゃ!」
響き渡るアナウンスを聞きながら、シャオンは思わず絶叫した。ワケが解らん。仲間の手助けもしてもらえないし、何より武器のメンテもできないという事ではないか。というか何だ『当店』って。変だろ。店じゃないだろ。
「……うん。大切に使おう」
愛剣の柄を撫でると、シャオンはそう誓った。
――――しっかし、もうここから出られないのか……。
自分にあてがわれた控室を見渡す。ダークトーンで統一された、近未来的なこの部屋は、どこかGGOのBoB選手控室を思い出させる。周到なことにモニターもなく、外部の様子も見れなければ、他の選手の試合も見れない。対策を立てないように、という事なのだろうか。
だが問題はない。対戦相手であるルスティグの対処方法なら、既に考えて来てある。何もさせずに、切り刻めばいい。
ようはいつも通り、トップスピードで振り切ってしまえばいいのだ。
問題なのはそこではない。客観的に見ればどうでもいいことだが、シャオンにとってはかなり重要なことである。
「……フローラに、会えないってことかー」
恋人のフローラも、当然のように応援に駆け付けてくれている。エントリーの時に、選手と観客はそれぞれ別の場所に引き離されたので、あの時に「頑張ってね」という言葉と、応援のキスをもらったっきりだ。
できれば、一戦ごとに彼女に癒してもらいたかった。
だが。
「無い物ねだりしても仕方ない、か」
最速で全てのプレイヤーを抜き去って、優勝してしまえばいい。
『それでは、第一試合、プレイヤーネーム《シャオン》VS《ルスティグ》を開始いたします。お二人はコロシアムに強制転移させますので、四十秒で支度をしてください』
古典的なネタを、先ほどからアナウンスをしているどこか機械的な少女の声が発する。
「ソードユニゾン」
使用可能になった、スキルを起動。強敵相手にしか使わないスキルではあるが、今回の対戦相手達は全員がツワモノ。手加減をしていては勝てないだろう。
シャオンの三対六本の剣が、一対二本の剣へと練り上げられる。強化されたその二刀を握って、気合いを入れ直すシャオン。準備に抜かりはない。
あとは、この戦いを楽しむだけだ。
「《白夜の道化師》ルスティグ――――ひとっ走
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