ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《1》〜スタート・オブ・カタストロフィング〜
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世界に存在している。《世界捕食》は簡単だけど、捕食した後に吐き出すのに時間がかかる。終了したら即座に片付けよう」
「つまり俺に、その『■■■』とやらと戦う為の時間稼ぎをしろと?」
「そう言う事」
「……調子に乗っているのでは? 俺は異能に頼らずとも、あなたを殺せるんですよ」
「やってみるといいよ。無理だ」
次の瞬間。
タツの両腕に、大型の爪が出現していた。《牙爪》のスキルによって生み出される、一撃必殺のクロー。
それは、いともたやすく青年に突き刺さり――――そのまま、『何事もなかったかのように』透過した。
「な……ッ!?」
「ほらね?」
嗤う青年。
それを無視して、次の一手を打つ。
――――《全知全能》、発動。
可能ならば、相手の『攻撃無効』の概念を封じ込めてしまいたい。しかし、いったいどういう事なのか、本来ならば固有のそれすら含む、あらゆる技能を封じるはずの《全知全能》のエクストラ効果が、敵対者の能力を封じ込まない。
代わりに、先ほどの斬撃とは比べ物にならない威力の技を繰り出すことにする。
アクセスするのは《アンダーワールド》。《夜空の剣》の記憶解放。
《黒の剣士》の心意――――『仲間の思いを受け取る』ことにアクセスして――――
「『消えろ』」
握りつぶす。お前たちの絆が何だ。知らぬ存ぜぬ、見えぬ聞こえぬ。その力は唯々我に振るわれるためだけに在れば良い。
――――書き換えていく。
「――――《スターバースト・ストリーム》」
空を蓋う、真黒な星たちが降り注いだ。星屑たちは、嗤いを隠さない青年へと突き進み――――
無視された。
「馬鹿な……」
「ね? 言ったでしょ? 体質でね……キミが奪えないことのうちの一つ。『個性』さ。君は己の感情を保有せず、あらゆる力を「ああ、そうですか」程度の認識で使いこなす。それ故に、「使えていない」のさ。その力を。キミはね、再現できても、使用できない。すべての記憶や感情をまさぐって、表面上その感情を再現したとしても、オリジナルすら超える完璧な模倣は、それであるが故に『不完全』なんだ。
忘れるな。僕もキミも、絶対に全知全能には成れまい」
「戯言を……」
「何がだい?
そうだな……ご享受しよう。キミの師である天空神、ゼウスは、大の女好きで有名だ。彼は下半身で生きている、アサチュンのサーヴァントさ。サーヴァントじゃないけど。
絶勝の槍を持った神、オーディンを知っているだろう。彼は自分よりも有能な存在が大嫌いだ。どれだけその手で有能な人物を殺めたか。
有名どころではないけれど、インドのブラフマーと言う神格がいる。嫁馬鹿三主神が筆頭
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